2013年10月27日日曜日

この週末,北陸音盤祭へ。アルフレート・ブレンデルのモーツァルトのピアノ・ソナタのCDを購入

金沢駅もてなしドームの地下で時々,北陸音盤祭と称して,複数の中古CDショップが店を出していることがあります。一度,アンケートを書いたところ,その後,300円の割引券付きの案内が来るようになったので,毎回出かけています。この音盤祭がこの週末に行われました。黙々と「宝さがし」をしているような雰囲気は異様かもしれませんが,個人的には,結構好きだったりします。BGMにあわせてベースを演奏しているお兄さんがいたり,独特の空間になっています。

さて,今回ですがアルフレート・ブレンデルの弾くモーツァルトのピアノ・ソナタ「トルコ行進曲付き」などを収録したCDを購入しました。

この演奏ですが,私が中学生の頃,この曲をFMで初めて聞いた時の演奏でした。最近,こういう感じで1970~1980年代の個人的な思い出のある演奏を聞いてみたくなります。

当時たまたまFMで放送していたものをエアチェックしたものだったのですが,今回聞き直してみると,改めて素晴らしい演奏だと思いました。音楽の先生が演奏しているような模範的な雰囲気なのですが,そこに清々しい詩情が漂っている...そんな感じです。トルコ行進曲のハッとするようなスピード感も大変印象的です。


この曲のジャケットですが,今では見かけなくなった「フィリップス色」のワインレッドです。最近はアーティスト別のボックスCDが多いのですが,やっぱり思い出の演奏の場合は,1枚モノの方が良いですね。そういう意味でも中古盤探しは,まだまだ止められないようです。

2013年10月26日土曜日

いまだに「あまロス」気味...琥珀という言葉にも反応してしまいます。名鉄エムザ「魅惑の大琥珀展」...スーパーでは琥珀ヱビス...

「あまちゃん」が終わって約1カ月,暦の上ではノベンバーになりそうなのですが...いまだに「あまロス」気味です。イベントのチラシを見たり,スーパーで売っている商品を見ても,ついつい,何でも「あまちゃん」のことを思い出してしまいます。

というわけで,本日は,OEKの定期公演を聞いた後,名鉄エムザにふらふらと出かけ,「魅惑の大琥珀展」などというものを見てきてしまいました。まずは,何よりもお馴染みの「かすり半纏」に釣られてしまいました。

そのついでに,琥珀の方も眺めてみたのですが...なかなか高額です。店員さんが近寄ってきたので,「あれ(絣半纏)に釣られて...ちょっと見ているだけです」と思わず言い訳などをしてしまいましたが,「記念に一つ」と手が出せそうなものはありませんでしたねぇ。

その代わりに,「あまちゃん」のロケ地の久慈市の観光チラシがいくつか置いてあったのでもらってきました。

真ん中のガイドに写っているのが琥珀です。右の写真は結構謎の写真ですが,どうも「北限の海女」の衣装を着ることができるようですね。

パンフレットを開いてみると...まめぶ汁。これは是非,一度食べてみたいものです。さらに,三陸鉄道のお座敷列車も実際にあるようですね。実際の地名とドラマの中の地名を比較するのも面白そうです。

これは,海女のコスチュームについて説明したものです。かすりの着物は観光用のですね。その他,久慈琥珀博物館についても説明が書いてありました。これらを見て,さらに「あまロス」になってしまいそうです。

さらに近所のスーパーに行ったところ,限定販売として,琥珀ヱビスなるものを売っていたので,ついつい買ってしまいました。これも一種の便乗商法でしょうか?

グラスに注いでみると,確かに琥珀色っぽいですね。ウィスキーのような色です。個人的にはビールはあまり好きではないのですが,この琥珀ヱビスはなかなかいいですね。


あと一か月ちょっとで12月(早い!)。12月になれば,「暦の上ではディセンバー」ということで,今年いっぱいは,まだまだ,「あまちゃん便乗商法」は続きそうですね。

2013年10月14日月曜日

昨日は,しいのき迎賓館,21美のまわりのマーケット巡り。その後,浅野川方面へ。絶好の行楽日和でした。

昨日も快晴ということで,しいのき迎賓館や金沢21世紀美術館のまわりでやっていたマーケットを巡ってきました。色々と面白そうなものはあったのですが...取りあえずは何も買わずに帰りました。写真で雰囲気を紹介しましょう。

屋外でワインというのには憧れますね
しいのき迎賓館の中でも店が出ていました。

 
月見光路のオブジェ。昼間見てもなかなか味があります。
これもなかなか面白いオブジェ。

 
続いて21美へ。ものすごい数の自転車でした。
自転車で移動するのにぴったりの季節です。
 
こちらも建物のまわりに店がたくさん出ていました。
 
ジャズのビッグバンドが演奏中
ちょっと変わった遊具のオブジェがありました。

恒例のミニSLも走っていました。
 
というわけで21美も大賑わいでした。
  
 
引き続き浅野川へ
 
 
東茶屋街も賑わっていました。
 

 
本日の目的地の徳田秋声記念館。
のどかに流れる浅野川の眺めがいちばんの見所?
 
 
無事スタンプをもらって,記念品の「絵はがき帖」をもらってきました。
せっかくなので...娘にでも手紙を書くかな


2013年10月13日日曜日

昨日,室生犀星記念館で一色誠子さんによる「本を造るということ:犀星とその周辺から」を聞いてきました

昨年ぐらいから,金沢市内で開催される講演会で面白そうなものがあると,積極的に聞きに行くようにしています。90分ぐらいのものが多いのですが,同じ時間を使って本を読んだりするよりも,自分の「経験」として記憶に残るので,自分の関心の幅を広げたり知識を深めるためには効果的だと思っています。しかも,嬉しいことに無料で行っているものが大半です。

この日は室生犀星記念館で行われている展示「犀星の本づくり:装幀は書物の晴着」にあわせて行われた,徳山工業高等専門学校教授の一色誠子さんによる「本を造るということ:犀星とその周辺から」という講演を聞いてきました。会場は記念館の中の会議室のような部屋で,かなり狭かったのですが,その分,しっかりと聞くことができました。

# 「装幀」という言葉については,「装丁」という言葉もありますが,物理的に製本するだけではなく,「装い,仕立てる」という意味を込めるために今回の講演では「装幀」を使うとのことでした。

今回の講演では,数多い犀星の本の装幀の特徴,時代による変化などについて本を撮影したスライドや現物をまじえて紹介して頂きました。犀星は装幀について,強いこだわりを持っていた作家で,「著者こそはあらゆる装幀家の装幀を司るべきである」と語っています。一色さんは,ブック・プロデューサーという言葉を使っていましたが,今回の話を聞いて,私も同様だと感じました。

犀星は,外箱を取って,表紙を開いて,目次が出てきて...という読書のプロセスまで意識しているようです。テキストが始まるまでの期待感を作ることも作家の仕事と考えていたのかもしれません。また,本というモノを作るという点では,工芸品として本を見ていたのかもしれません。

電子ブックが普及し始めている現代,本については「テキストさえ読めればよい」という面も出てきており,その方が好都合のジャンルもあることも確かですが,特に小説などの文学作品については,犀星のようなあり方はこれからも残る気がします。特にその作家の熱烈なファンという人の場合,本に形があることを求めると思います。

ただし,スマートフォンなどを使ったディスプレイ上のテキストのやり取りに慣れた若い世代が紙の本をどれだけ求めるのかは未知数です。また小説を集中して読む時間を確保できるのか?という問題もあります。

このことを逆手に取って,ネットワーク依存気味の若い世代に対する処方箋として,外箱付きの凝った装幀の本を作ってみることはもしかしたら効果があるかもしれない。そう考えると本の外箱から原稿が始まっているという意識で本を造っていた犀星のようなスタンスは現代の出版業界でも見直しても良い傾向ではないか。そんなことを思いながら話を聞いていました。

この展覧会場に置いてあったパンフレット(無料)ですが,犀星の著作の写真が時代ごとに分類されてずらりと並べられた大変素晴らしいものでした。今回の一色先生の話を聞きながらこのパンフレットを読み,さらに展示を見ると,犀星の意図が大変よく理解できます。展覧会のガイドとしてぴったりの内容の講演会だったと思います。

一般的に文学館の展示というと,達筆で書かれた自筆原稿など文字の展示が多く,読むのが面倒なのですが,今回のように装幀に注目した展示だと,一種美術館の展示のようにも楽しむことができます。装幀にこだわった犀星ならではの良い企画だと思いました。


 
 

金沢市の文学館では毎年秋に,スタンプラリーをやっているのですが,今年もやっていました。2日間有効のパスポート(金沢市内の文学館などにどこでも入れる)を500円で売っていたので,今回はこれで入館しました。その後,石川近代文学館も見てきたので,取りあえずこれでモトは取れているのですが,今日もいくつか出かけてみようと思います。

2013年10月12日土曜日

しいのき迎賓館で行われたプロジェクション・マッピング。金沢らしさをモチーフにしたイマジネーションあふれる映像美の連続でした。

今日の日中はかなり激しい雨が降っていたので,しいのき迎賓館を使ったプロジェクション・マッピングは行われるのかな?と少々不安だったのですが,うまい具合に晴れてきたので,石川フィルの特別演奏会が終わった後,直行してみました。

20:50ちょうどに到着した途端,グッドタイミングで音と映像によるショーが始まりました。今年のラ・フォル・ジュルネ金沢の時,JR金沢駅前の鼓門でも同様の試みがされていましたが,やはり,しいのき迎賓館の方が横幅が広い上,客席の方も広々とした芝生空間になっていますので,今回の方が素晴らしいと感じました。

映像は,金沢の伝統工芸・文化・芸能をモチーフにしており,次々と見ごたえのある映像が出てきました。現代の映像技術を駆使しているのですが,結果的には金沢の伝統工芸の素晴らしさをアピールする形になっていたのが良かったと思います。



以下写真で紹介しましょう。

まず,日中の写真です。これが夜になると....
次のようになります。
何ともゴージャスな映像です。
これは金箔のイメージ?
ピアノの鍵盤も登場。横長の建物なのでピッタリでした。
これはクラシック音楽も盛んという意味でしょうか?


扇子のイメージ

 手鞠のイメージ


障子の向こうに踊っている人が見えるようなイメージ

木のイメージ

最後にまた華やかなイメージに

これでおしまい



全体の時間は10分程度だったと思いますが,イマジネーション豊かな映像の連続だったので大変見ごたえがありました。お客さんも大変よく入っていました。

今回はお試し企画のようなところがあったと思いますが,花火見物のようなワクワク感がありますので,今後定着していくかもしれませんね。近年,金沢市内の博物館や観光施設では,夜間のライトアップに力を入れていますが,それらと連動した企画にすると相乗効果が出て,全国的にも話題になるような企画にできるのではないかと思います。

2013年10月2日水曜日

20年に1度の伊勢神宮の式年遷宮と岩城宏之さんのエッセー

今年は20年に一度の伊勢神宮の式年遷宮の年で,本日はそのメイン・イベントが行われました。行事の詳細は知りませんが,20年に一度建物を建て替えることで,永遠の命を保つというこのシステムは,生命活動とのアナロジーが感じられ,昔から関心がありました。

生命活動を細胞レベルで見るか,固体レベルで見るかでは全然違ったものになります。反対に固体レベルより大きな「家族」「日本人」「人間」...といったレベルから見ると個々の人間の人生など小さなものに見えてきます。伊勢神宮の式年遷宮のことを考えると,いつもこういったことを考えてしまいます。

それと故岩城宏之OEK音楽監督が書いたエッセーのことを思い出します。詳細は忘れたのですが,確か伊勢神宮にならって,OEKも20年に一度解体して作り直したらどうか,といった内容だったと思います。岩城さん一流の「やんちゃ」な発想ですが,安易に伝統だけに頼らない姿勢というのは,OEKに受け継がれていると思います。

このエッセーが一体何だったか気になって探してみたことろ,右のような対談記事が出てきました。

丁度20年前の式年遷宮の時,岩城さんは民間代表の「奉仕者」として,儀式に参加したとのことです。この記事以外にも何か書いていたような気がしてならないのですが,取りあえずは20年に一度の日にちなんで,この対談記事を読んでみたいと思います。

ちなみに,本日のBGMはハイドンの「天地創造」です。聖書にちなんだ音楽を聞きながら,神道の儀式についての対談を読むというのも,日本人的かもしれませんね。

この「伊勢神宮遷宮を巡って」という古田武彦さんと岩城宏之さんの対談は,1993年10月の「話の特集」に掲載されたもののようです。私が持っているのは,『岩城宏之の特集』(話の特集ライブラリー).自由国民社,1997年9月6日刊(←ひそかに岩城さんの誕生日ですね)という本です。OEKの応援団をされているような著名人との対談や岩城さんのエッセーが散りばめられいます。