2026年2月14日土曜日

追悼・ヘルムート・リリング ヘンスラーのバッハ全集中のバッハのロ短調ミサ曲をレクイエムとして聴いています。この録音,実はとても豪華なメンバーが参加...

 ドイツの指揮者でオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)にも客演したことのある,ヘルムート・リリングさんが亡くなられました。

私自身,最初にリリングさんの演奏を聴いたのは,かなり昔のことでオルガニストとしてだったのですが,その業績は何と言っても大量に残されたバッハの合唱曲の録音でしょう。2010年1月24日,リリングさんがOEKを指揮した時の曲もバッハのロ短調ミサ曲の全曲が演奏されました。

実はリリングさんが中心になって2000年頃にドイツのヘンスラー・レーベルが作ったバッハ全集(輸入盤)が我が家にあります。何かの懸賞で「見事当選!」していただいたものです。いまだに全部聴いていないのですが,その中のカンタータや受難曲などの宗教音楽を一手に引き受けているのがリリングさんです。

2010年の演奏会後にも,このバッハ全集の中に含まれているロ短調ミサ曲のジャケットにサインをいただいきました。

そしてこの録音を追悼で聴いています。晴れた冬の朝の空気感にぴったりの清々しい演奏です。この録音のソリストなどを確認してみたのですが...声楽家の中にはジュリアーナ・バンゼ,アンドレアス・シュミット,トーマス・クヴァストホフなどその後国際的に活躍している人が含まれていました。粒ぞろいのソリストという感じです。


そして演奏しているバッハ・コレギウム・シュトゥットガルトのソリストです。よくよく見ると,12月にOEKの特別定期公演に登場したラデク・バボラークさんの名前がホルンに入っていました。


フルートのジャン・クロード=ジェラールさんの名前も見覚えがあります。オーボエ奏者のヘッダ・ロスヴァイラー ( Hedda Rothweiler)さんは茂木大輔さんのエッセーの中に登場していた気がします(今度確認してみます。リリングさんも登場していましたね)。リリングさんの下にベテランから若手まで色々な名手が結集したアンサンブルのようですね。

というわけで追悼の意味も含め,茂木さんのエッセーを読みながら,ヘンスラーの全集を久しぶりにコツコツと聞いてみようと思います。

2025年12月31日水曜日

オーケストラ・アンサンブル金沢の公演を中心に2025年のクラシック音楽関連の公演を振り返ってみました。

 本日は大晦日ということで,2025年に行われたクラシック音楽関連の公演を振り返ってみたいと思います。

私の場合,オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の公演を中心に石川県立音楽堂で聞くとのが「定番」で,今年も年間60日以上の実演を聞きました(ガルガンチュア音楽祭のようなケースもあるので,公演数にするともっと増えます)平均すると週1回以上何か聞きに行っている計算になります。常識(?)的に考えるとやや多過ぎるかもしれませんが,コンサートホールで生演奏を聴くこと以上に贅沢なことはないのでは思っています。

基本的に「生の音楽(マイクを通さない方通い)を聞ければ何でも良い」という面もあるのですが,その中でも特に印象に残ったものをいくつか上げて行きたいと思います。

OEKの定期公演では3月8日の沖澤のどかさん指揮,牛田智大さんの公演,3月20日の広上淳一さん指揮の公演がともに編成的にもプログラム的にも「OEKらしいな」と思わせる内容。広上さん指揮のベートーヴェンの7番での余裕たっぷりの演奏が素晴しかったですね。

5月15日のファンタジー定期では,人気ピアニストの角野隼斗さんが登場。グルダの協奏曲は,ジャンルを超えて活躍する角野さんのピアノにぴったり。大盛り上がりでした。

5月24日の鈴木秀美さん指揮の「天地創造」全曲公演。この曲の面白さを体感できました。このところOEKが宗教曲の大曲を演奏する機会が少なかったのですが,これを機会にバッハの大曲なども再度聞いてみたいものです。

6月21日のイェルク・ヴィトマンさん指揮の公演。メンデルスゾーン「宗教改革」の生き生きした表現が忘れられません。個人的にはこれが今年いちばん印象に残った公演です。

10月4日の川瀬賢太郎さん指揮によるマーラーの交響曲第4番。こちらはOEK初挑戦の曲でしたが,曲想的にもぴったりでした。OEKのマーラーといえば,11月末に高崎で行われた飯森範親さん指揮群馬交響楽団定期公演への参加も面白い試みでした。今度は石川県立に来ていただいて,マーラーの「何か」(6番とかどうでしょうか?)の合同演奏に期待したいと思います。

オペラやステージ公演では,何と言っても11月23日に行われた「高野聖」の再演が舞台の美術の素晴らしさもあって完成度の高い作品になっていました。鏡花作品のオペラ化をシリーズ化し,レパートリーを増やしていけば,将来的にはOEKの大きな財産になっていくのではと思いました。オペラ以外でも野村萬斎さんプロデュースによる,メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」2月22日の真冬公演でしたが)もオリジナリティ溢れる美しい公演。このシリーズも好調ですね。

4月末から5月上旬にかけてのガルガンチュア音楽祭の方も定着していますが,こちらの方はオーケストラ公演の方は,「幅広い聴衆向け」という感じになってきているので,私についてはアーティスト中心にチョイス。ファゴットのソフィー・デルヴォーさん,オーボエのシェレンベルガーさんなど注目のアーティストの演奏を色々楽しめましたが,中でも印象に残ったのが,ベテランピアニスト,エル=バシャさんのピアノ。ピアノの聖人といった落ち着きと完成度の高さをもった素晴しい演奏に感服しました。

現在,石川県立音楽堂コンサートホールの方はパイプ・オルガンの改修のため休業中で,代わりに邦楽ホールで特別定期演奏会が行われています。この試みも注目です。以前,交流ホールでOEK団員プロデュースによる「マニアックな企画」をよく行っていましたが,今回のシリーズをリニューアルしたようなマニアックなシリーズを邦楽ホールで行ってみても面白いのではと思います。

というわけで,OEKと石川県立音楽堂というソフトとハードを使って,いろいろなアイデアの盛り込まれた公演を楽しめた1年でした。能登半島地震からの復興が完全に終わっていない状況ではありますが,来年もまた,毎週のようにクラシック音楽を中心とした生演奏を楽しめるとよいなと思っています。

皆様良いお年をお迎えください。

2025年12月21日日曜日

今年の年末は第九もメサイアも実演では未聴。かわりに「トリトン晴れた海のオーケストラ」他による意欲満々の第九を聴いています。メサイアの方は...

 年末のクラシック音楽公演といえば第9,メサイアが定番。金沢ではオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)が年末に第9公演を行わない方針(?)ということもあり,主に北陸聖歌合唱団によるメサイア公演を聴くのを恒例としていました。が,今年はOEKのPFUクリスマス・チャリティ・コンサートとメサイア公演とが重なってしまい,PFUの方を選択。

第9もメサイアも聴かないのも寂しいかなということで,今週末はCDで第9を聴いています。第9のCDは何枚か持っていますが,本日聴いたのは次のCDです。

矢部達哉さんがコンサートマスターをつとめる「トリトン晴れた海のオーケストラ」他による2021年のライブ録音CDです。この演奏に興味を持ったのは,数年前にNHKの特集番組でこの演奏の練習の様子を詳細に取り上げていたからです。指揮者無しで各パートのトップ奏者たちを中心に解釈や奏法について細かく意見交換しながら音楽を作っていく過程が放送され,「すごいなぁ」と思った記憶があります。

その記念に購入したのがこのCD。聞いてみると第1楽章の冒頭からいつも聴いている演奏と一味違う部分が続出。ティンパニの強打をはじめとして意欲満々の演奏です(オーケストラ名にちなんで,「天晴れ」とか声を掛けたくなりますね)。その点で少々疲れる部分もあるのですが,数ある第9のCDの中でも強い存在感を放っている録音だと思います。

たたし第4楽章で声楽が入ってからは,ちょっと別の方向性になっている気もします。生々しく喜びに溢れた声の迫力はあり,東京混声合唱団は素晴しいのですが,独唱者の方についてはオーケストラの精緻さと比べると,結構自由というか少々雑な感じもします。

というわけで,テレビ放送を見たこともあり,ほとんど実演で聴いたのも同然という実感を持つことができる演奏だと思います。

もう一つの「メサイア」の方については,こちらはあまり選択肢がなく,トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサートの演奏を聴こうかと思っています。こちらは個人的な定番になっている演奏です。


年末(というかクリスマスの)定番の曲として,チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」もありますが,こちらについてはOEKの演奏でしっかり実演・ステージを観てくる予定です。

2025年11月24日月曜日

昨日のオペラ「高野聖」公演のお土産で買った山本タカト,鏡花絵ハガキ6枚セット。絵ハガキ用の額に月替わりで入れて飾ることにします。

 昨日,金沢歌劇座で観たオペラ「高野聖」公演のステージがあまりにも美しく変幻自在だったので,その勢い(?)でお土産として山本タカト,鏡花絵ハガキセットを買ってしてしまいました。

# 以下の画像は文章を補足するための「引用」として,画質を落としたものを掲載しています。

帯のマークは源氏香図。鏡花が好んだ
「紅葉賀(もみじのが)のデザインが入っています


左から「高野聖」「薬草取」「天守物語」
「草迷宮I」「草迷宮II」「夜叉ヶ池」というラインナップ

ただし...絵ハガキを買っても引き出しに仕舞ったままになる...ということも恒例なので,しばらく使っていなかった絵ハガキサイズの額に入れて,月替わりで(「今月の鏡花」という感じで)飾ってみようと企んでいます。


いきなり飾り出すと家人からは「何事か?」と思われそうですが,部屋の中に彩りが増しますね。ちなみにこの額ですが,6枚ぐらいは収容できるので,そのまま保存場所としても使いたいと思います。

といわけで皆様もお試しください。

2025年11月4日火曜日

映画「戦場のピアニスト」をNHK BSで観てみました。実話をベースにした主人公のピアニストから見た壮大な歴史画

 文化の日を含む3連休,色々と外出をしていたのですが,全般的に天候が悪かったこともあり,それ以外は自宅で過ごしていました。その時に観たのが少し前にNHK BSで放送していた「戦場のピアニスト」という2002年の映画でした。これを録画で鑑賞しました。実は,この映画のサウンドトラック盤だけは持っていたのですが,作品自体はしっかりみたことはありませんでした。見終わった後はスケールの大きな歴史画を観たような気分になりました。

物語は,ナチス占領下のポーランドを生き抜いた実在のピアニスト,ウワディスワフ・シュピルマン(エイドリアン・ブロディが演じていますの壮絶な半生を描いた実話をベースにしたドラマです。1939年ドイツがポーランドに侵攻後,ユダヤ人がゲットー(ユダヤ人居住区)に移され,さらに収容所に移され,ワルシャワでも市街戦が続く中,飢えや虐殺におびえる日々が続いていく...といった展開になります。監督のロマン・ポランスキー自身,ポーランドでの戦争体験者でそのことが映画の要所要所に反映していると感じました。

まず映画の描き方ですが,基本的に主人公のシュピルマン目線になっています。アウシュヴィッツなどの収容所の場面はほとんど登場しません。ドイツ軍に占領されたワルシャワ市内に焦点が当てられ,収容所に送られる寸前に運良く脱出できたシュピルマンのさらなるサバイバルがリアルに描かれていきます。

そしてタイトル(原題は「The Pianist」)に反して,ピアノの演奏シーンは意外に出てきません。ドイツ軍に捕まる前,シュピルマンがラジオ放送局でショパンを弾くシーンが出てきましたが(この時演奏されるのが,この映画で一気にメジャーな曲になった遺作のノクターン),捕まってからは隠れ家に潜んでいる形になるので,音を出したくても出せないという状況になります。ピアノを目の前にして,鍵盤ではなくその上の宙を叩いて「演奏する」シーンは特に印象的です(この時,頭の中に流れているのが,アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ)。

とはいえ,この過酷な状況でシュピルマンの命を救ったのもピアノ。隠れ家に潜んでいるところをドイツ軍幹部に見つかってしまうのですが,たまたまそこにあったピアノでショパンを演奏し(この時演奏するのがバラード第1番),命を助けられます。さらには食糧も補給してもらいます(戦争の終盤だったので,ドイツ軍幹部は先の状況がある程度読めていたのだと思います。)。隠れ家で見つけられる直前,べートーヴェンの「月光」ソナタが聞こえていました。これはこのドイツ軍幹部が弾いていたということなのだと思います。戦争中に音楽の力で交流するというシーンといえば,竹山道雄の原作を映画化した市川崑監督の「ビルマの竪琴」を思い出します。少々情緒的なのかもしれませんが,その力を信じたいなと思います。

そして映画全体としてみると,破壊尽くされた廃墟になったワルシャワ市街でさえ美しく描かれていました。一面瓦礫の山の中にシュピルマンだけが生き残っているようなシーンは,一枚の歴史画のようでした。そういう絵の連続でポーランドで起きた戦争を伝えようとする作品だと思いました。

最初にこの作品のサントラ盤を持っていると書きましたが,実は数年前この映画のピアノ吹き替えを演奏しているヤーヌシュ・オレイニチャクさんが金沢で演奏会を行ったことがあり,その前に中古盤で購入したものでした。というわけで,オレイニチャクさんのサイン入りです。


音楽担当はキラールという作曲家です。この作曲家については,「オラヴァ」というミニマル・ミュージック風の独特の迫力を持った作品がよく知られています(オーケストラ・アンサンブル金沢のファンならば特にそうだと思います)。そのキラールの曲も1曲だけ入っています。シュピルマン自身によるモノーラル録音によるマズルカも入っていたり,映画を観てから聴くと,さらに味わいが増すCDと言えます。

2025年10月23日木曜日

2025年秋の音盤市,今回買ったのはバーンスタインのストラヴィンスキー,ピレシュ&グシュルバウアーのモーツァルト,謎のフェドセーエフの録音。LPレコードの展示も楽しめました

定期的に金沢市内で行われている音盤市がこの前の週末,金沢駅もてなしドーム地下行われたので出かけてきました。購入したCDを紹介しましょう。


1枚目はバーンスタイン指揮による「春の祭典」組曲「火の鳥」(1919年版)の録音。10月下旬のオーケストラ・アンサンブル金沢の定期公演にちなんで購入。

自分でも意外だったのですが,1919年版の組曲「火の鳥」のCDを持っていませんでした。実演では何回か聞いているのですがCDでも欲しくなって購入。このCDですが,「春の祭典」の方がロンドン交響楽団,「火の鳥」の方がニューヨーク・フィルハーモニックの演奏です。それぞれ1972年,1957年の録音ということで,生きの良い演奏。「春の祭典」の最後の部分は2つの音で終わるはずですが,ほとんど1音のようにズバッと終わっているあたりが独特です。「火の鳥」はさらに若い時の録音で,軽快な爽快さのある演奏。終曲などは,晩年のバーンスタインのイメージからすると,結構あっさりした印象かもしれません。

2枚目は指揮者のテオドール・グシュルバウアーの名前を見て懐かしくなり購入。1970年代,クラシック音楽を聴き始めた頃,FM放送でよく耳にした名前です。そしてピアノは若き日のマリア・ジョアン・ピレシュ。この頃は日本語表記が一定していない感じで,「マリア・ジョアオ・ピリス」とか書かれていることが多かった記憶があります。


後から気づいたのですが...表紙の写真はなぜか盆栽。エラートの録音ですが,BONSAIという再発盤シリーズのようです。収録されている曲は,ピアノ協奏曲第13番と第14番+交響曲第29番。20番以降のCDは結構持っているので,10番台の曲を聞いてみたいと思い購入しました。

もう一つ後から気づいたのが,「AAD」の表記。アナログ録音をCD化した場合,「ADD」のものが大半なので,今どき珍しい...と書こうと思ったのですが「今どき」ではなかったですね。中古盤ならです。ピレシュもグシュルバウアーも大げさなパフォーマンスをするアーティストではなく,瑞々しく端正な演奏を聴いていると,とても落ち着きますね。

3枚目は,まず指揮者のウラディーミル・フェドセーエフの名前に目が行ったのですが,よくよく見ると収録されているのはヴァイオリン協奏曲などソリストが主役の曲ばかり。まずこの「表記のアンバランスさ」に注目してしまいました。


ジャケットの表記では目立たないのですが,アンドレイ・コルサコフというヴァイオリニストの見事な技巧が楽しめる録音になっています。若くして亡くなったヴァイオリニストのようですが...それならば,この方の名前の方を大きくしてあげれば良いのにと思わせる録音です。「チャイコフスキー交響楽団」というオーケストラの名前も目立ちます。日本では現在でも「モスクワ放送交響楽団」という名前で呼ばれているようですが,こちらがソヴィエト連邦崩壊後(もう35年ぐらい前になりますが)正式名称のようです。

ソリストよりも指揮者の名前の表記が大きい理由は謎ですが,それだけ(特にロシア国内では)フェドセーエフが尊敬され,人気が高いということなのでしょうか。聞いたこともないレーベルの録音なので,その点でも貴重な音盤かもしれません。

解説書内の写真も指揮者の方が大きくカラーです

3枚ともざっと聞いただけなので,これからじっくりと聞いてみたいと思います。

音盤市でもう一つ楽しみにしているのが,LPレコードのジャケットの展示です。今回のテーマは「おいしいもの」。こういう展示ができるのもLPレコードの楽しさですね。


財津和夫さんが水の中(?)で食事中という結構シュールなジャケット

チューリップということで,こちらも財津和夫さん関連。かなり初期のLPのようです。

大関・増位山。最近お亡くなりになられました。お相撲さんには,歌の上手い方が多いですが,歌手(まげを結っている写真なので二刀流ですね)としてもっとも売れたのはやはりこの方。琴風さんもレコードを出していましたね。

服部克久さんの音楽畑。これはシリーズものだった記憶があります。

北海道といえばカニ。写真のカニは毛蟹でしょうか?

スペインの歌を集めたLP。何かを飲んでいますね。アルコール類でしょうか。

これはよく分からないレコードだったのですが,昔懐かしい歌手・俳優の顔が並んでいます。

ジューシィ・フルーツという名前のグループ。この名前からしてテーマにぴったりですね。

最後は渡辺貞夫さんのレコード。直筆のサイン入り。最後に「。」が付いているのが面白いですね。
というわけで,この音盤市ではジャケット展の方も楽しみにしています。

2025年9月27日土曜日

NHK朝ドラ「あんぱん」最終回にちなんで「それいけ!アンパンパン:ベストヒット'96」というCDを久しぶりに取り出してみました

 NHKの朝ドラ「あんぱん」も昨日で終了。半年間楽しませてもらいました。

主人公・のぶは最後難病にかかりますが,亡くなって終わりとするのではなく,夫・たかしの尽力もあり,最後の数年間は「いきるよろこび」を持って生きることができた...といった終わり方にしていたのが良かったと思いました。「命をつないでいく」という「アンパンマン」のお話に合ったエンディングだったと思います。

というわけで,我が家に残っている,テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」で使われていた音楽を集めたベスト盤を久しぶりに取り出してみました。「幼児はみんなアンパンマンが好き」という法則(?)どおり,我が家の子どもも大好きで,その流れで買ったものですが...30年近く前のものということに感慨を感じます。次の写真のとおり相当ボロボロです。

朝ドラの最後の方でも「アンパンマンのマーチ」は重要な役割を果たしていましたが,この曲のイントロのシンバルの鮮烈な音が聞こえると,「パッ」と画面を見てしまいますね。朝ドラの最終回前日では,「無事アニメがスタートできました」というシーンで使っていましたが,この明るい画面を見るだけで泣けてきそうになります。

歌詞カードにはこの曲に合わせて踊る
振付けも描かれていました。

このベスト盤に収録されているのは次のような曲です。すべて,やなせさん自身が作詞しています。


実はアニメ自体,私自身はあまり見たことはないのですが,ばいきんまんとかドキンちゃんといったキャラクターはお馴染み。それぞれに人気がありますね。

明るいキャラクターが多い中,一味違うのがロールパンナ。ドラマでは蘭子(Rの音が共通しますね)が担当。他にも色々なキャラクターが出てきましたが,「アンパンマン」の世界観と「あんぱん」の世界観がとてもうまく重なり合っていた(誰が誰のイメージか探すのも)のも面白かったと思います。

それにしても蘭子役の河合優実さんは良かったですね。助演女優賞だったと思います。何とも言えない「冷めているような燃えているような感じ」「昭和の感じ」は,妻夫木さんの抑えた演技ともども,ドラマ全体の中で明るいアンパンマンの世界の対旋律のようにずっと続いており,それが「見応え」を作っていました。

そして今田美桜さん。ドラマの最後に行くほどドキンちゃんに顔つきが似てきたように感じてしまいました。ちなみに次の「私はドキンちゃん」は,いずみたくさんの作曲です。


好むと好まざるに関わらず,色々な人たちが重なり合い,つながり合い,時にはアンパンパンのようなヒーローに救ってもらいながら,結構生きるのが大変な人生を生き抜いていく。ある意味メルヘンの世界なのかもしれませんが,その世界観は多くの人にとって,生きる力になっていると改めて感じさせてくれるドラマでした。