昨晩何となくNHKのBSを観ていると,かなり若い頃の財津和夫さんが歌っていました。「伝説のコンサート」という番組で,今回は次のとおり1980年代のチューリップのライブを取り上げていました。
https://www.nhk.jp/p/ts/KZ1WX2427V/episode/te/R37JQP8R2N/
私自身,チューリップをはじめ日本のポップス系のコンサートには全く行ったことはないのですが「この雰囲気」が懐かしく,その後最後まで観てしまいました。デビューして50年にもなるグループですが,変わっているようで基本的なスタンスがず~っと変わらないのが良いなぁと思います。
最後じっくりと聴かせる壮大な曲が終わった後,アンコールでいちばんのヒット曲「心の旅」が歌われましたが,この曲を聴いていると1970年代前半は,ビートルズの影響を受けた曲が多いのだなと改めて思いました。特にこの曲はビートルズの「ハロー・グッドバイ」と次の点で似ていると思います。
我が家にある「ハロー・グッドバイ」はこのベスト盤に収録されているものです |
- どちらもイントロなしで始まる(こういう曲は少なくはないですが...)
- 「心の旅」は冒頭がサビだと思いますが,「ダンダンダンダン,ダンダンダンダン」という、強く歯切れ良いリズムのパターンが一貫しているのは共通
- 特に「心の旅」の最初の方の「あーだから今夜だけは、君を抱いていたい」の後に出てくる「上向フレーズ」については、「ハロー・グッドバイ」の中でも同様のフレーズが何回も出てきますね。この「ドレミファソラシド」的なフレーズはどちらも曲の「肝」になっていると思います。
この「心の旅」ですが、実はかなり長い間(チューリップは以前、あまりテレビに出ていなかったので)、財津和夫さんが全部ボーカルを歌っているのかと思っていたのですが、サビの後の少し甘い感じになる部分は別の人(姫野達也さん)が歌っているということにある時期に気づきました。この姫野さんが歌っている部分は結構長いのですが、聴くたびに良いなぁ思います。特に2番の詞の「愛に終りがあって心の旅がはじまる」という部分は沁みますね。
アンコールの最後は、多分これもお約束の曲、デビュー曲の「魔法の黄色い靴」。この曲もビートルズの雰囲気が漂っています。そもそも「黄色い」と聴いただけで「イエローサブマリン」を連想してしまいます。
チューリップが再度ライブを行うことは今後はないのかもしれませんが、自分と同時代を生きてきたアーティストが息長く活動をしているのを見ていると、大きな励みになりますね。