2025年10月23日木曜日

2025年秋の音盤市,今回買ったのはバーンスタインのストラヴィンスキー,ピレシュ&グシュルバウアーのモーツァルト,謎のフェドセーエフの録音。LPレコードの展示も楽しめました

定期的に金沢市内で行われている音盤市がこの前の週末,金沢駅もてなしドーム地下行われたので出かけてきました。購入したCDを紹介しましょう。


1枚目はバーンスタイン指揮による「春の祭典」組曲「火の鳥」(1919年版)の録音。10月下旬のオーケストラ・アンサンブル金沢の定期公演にちなんで購入。

自分でも意外だったのですが,1919年版の組曲「火の鳥」のCDを持っていませんでした。実演では何回か聞いているのですがCDでも欲しくなって購入。このCDですが,「春の祭典」の方がロンドン交響楽団,「火の鳥」の方がニューヨーク・フィルハーモニックの演奏です。それぞれ1972年,1957年の録音ということで,生きの良い演奏。「春の祭典」の最後の部分は2つの音で終わるはずですが,ほとんど1音のようにズバッと終わっているあたりが独特です。「火の鳥」はさらに若い時の録音で,軽快な爽快さのある演奏。終曲などは,晩年のバーンスタインのイメージからすると,結構あっさりした印象かもしれません。

2枚目は指揮者のテオドール・グシュルバウアーの名前を見て懐かしくなり購入。1970年代,クラシック音楽を聴き始めた頃,FM放送でよく耳にした名前です。そしてピアノは若き日のマリア・ジョアン・ピレシュ。この頃は日本語表記が一定していない感じで,「マリア・ジョアオ・ピリス」とか書かれていることが多かった記憶があります。


後から気づいたのですが...表紙の写真はなぜか盆栽。エラートの録音ですが,BONSAIという再発盤シリーズのようです。収録されている曲は,ピアノ協奏曲第13番と第14番+交響曲第29番。20番以降のCDは結構持っているので,10番台の曲を聞いてみたいと思い購入しました。

もう一つ後から気づいたのが,「AAD」の表記。アナログ録音をCD化した場合,「ADD」のものが大半なので,今どき珍しい...と書こうと思ったのですが「今どき」ではなかったですね。中古盤ならです。ピレシュもグシュルバウアーも大げさなパフォーマンスをするアーティストではなく,瑞々しく端正な演奏を聴いていると,とても落ち着きますね。

3枚目は,まず指揮者のウラディーミル・フェドセーエフの名前に目が行ったのですが,よくよく見ると収録されているのはヴァイオリン協奏曲などソリストが主役の曲ばかり。まずこの「表記のアンバランスさ」に注目してしまいました。


ジャケットの表記では目立たないのですが,アンドレイ・コルサコフというヴァイオリニストの見事な技巧が楽しめる録音になっています。若くして亡くなったヴァイオリニストのようですが...それならば,この方の名前の方を大きくしてあげれば良いのにと思わせる録音です。「チャイコフスキー交響楽団」というオーケストラの名前も目立ちます。日本では現在でも「モスクワ放送交響楽団」という名前で呼ばれているようですが,こちらがソヴィエト連邦崩壊後(もう35年ぐらい前になりますが)正式名称のようです。

ソリストよりも指揮者の名前の表記が大きい理由は謎ですが,それだけ(特にロシア国内では)フェドセーエフが尊敬され,人気が高いということなのでしょうか。聞いたこともないレーベルの録音なので,その点でも貴重な音盤かもしれません。

解説書内の写真も指揮者の方が大きくカラーです

3枚ともざっと聞いただけなので,これからじっくりと聞いてみたいと思います。

音盤市でもう一つ楽しみにしているのが,LPレコードのジャケットの展示です。今回のテーマは「おいしいもの」。こういう展示ができるのもLPレコードの楽しさですね。


財津和夫さんが水の中(?)で食事中という結構シュールなジャケット

チューリップということで,こちらも財津和夫さん関連。かなり初期のLPのようです。

大関・増位山。最近お亡くなりになられました。お相撲さんには,歌の上手い方が多いですが,歌手(まげを結っている写真なので二刀流ですね)としてもっとも売れたのはやはりこの方。琴風さんもレコードを出していましたね。

服部克久さんの音楽畑。これはシリーズものだった記憶があります。

北海道といえばカニ。写真のカニは毛蟹でしょうか?

スペインの歌を集めたLP。何かを飲んでいますね。アルコール類でしょうか。

これはよく分からないレコードだったのですが,昔懐かしい歌手・俳優の顔が並んでいます。

ジューシィ・フルーツという名前のグループ。この名前からしてテーマにぴったりですね。

最後は渡辺貞夫さんのレコード。直筆のサイン入り。最後に「。」が付いているのが面白いですね。
というわけで,この音盤市ではジャケット展の方も楽しみにしています。