毎年この時期,金沢市内にある金沢の三文豪の記念館では,スタンプラリーをやっています。毎年の習性で,今年も3館を巡ってきました。本日は,しいのき緑地と本多の森公園で,こちらも恒例の「百万石まちなかめぐり もみじ2023」も行っていたので,こちらと絡めて,金沢市内を自転車で一回りしてきました。というわけで,写真を交えて紹介しましょう。
まずは昨日11月4日の分です。徳田秋声記念館へ。
少し前までは「西の旅」でしたが,今回は「東の旅」。秋声の旅行にまつわる資料を展示していました(11月5日が最終日)。秋声については,「旅に対して比較的距離を取った書き方をする」と書かれていたのですが,その割にあちこち出かけていますね。
秋声記念館から見える梅ノ橋。
鏡花の「終の棲家」になった「番町の家」に置かれていた机や火鉢,文房具などが展示されていました。今の感覚からすると,非常に狭い気がするのですが,鏡花にとっては居心地の良い場所だったのだと思います。その中からイマジネーション溢れる作品が次々生み出されていたのだなと改めて思いました。
続いては金沢市内を横断して,室生犀星記念館に向かったのですが,その途中,しいのき緑地によることにしました。
完全に逆光ですが,金沢城鼠多門橋です。
この橋の下を通って,アメリカ楓通りへ。紅葉した葉っぱはかなり落下していましたが,まだまだきれいでした。
「あにいもうと」という小説は読んだことはないのですが,テレビドラマ化されたものは見たことがあります。舞台化,映画化も何回もされており,犀星作品の中でも特に人気作品といえます。兄と妹の物語ということで,「男はつらいよ」にも通じる部分もありますね(渥美清さんと倍賞千恵子さんによる「あにいもうと」もあるようです)。”愚兄賢妹”というのは,「日本人好み」と言えるのかもしれません。
常設展示の中に「晩酌好きだった犀星」という展示があったのですが,そこに書かれていた記述も興味深いものでした。「最初の2合ぐらいが旨く,その旨さの深々としたところに沈み切って...」といった文章を読むと...ちょっとやってみたいなという気になります(他人に迷惑を掛けない範囲でですが)。
その後は,本多の森公園に向かうことにしました。適当に自転車を走らせているうちに,新竪町商店街に出ました。
こちらも賑わっていました。
そろそろ正午が近づいてきたので,食べ物を買うことにしました。「江戸時代に始まったとされる「こんか漬け」の店で,炙った鯖を使った「こんかにぎり」を購入。
この3連休,1回ぐらい雨が降るかと思ったのですが,全然降らなかったですね。気持ちよく過ごせた一日でした。