2020年6月20日土曜日

本日の午前中は,久しぶりに石川県立美術館,金沢21世紀美術館,金沢能楽美術館をめぐってきました。観光客がほとんどいないと,自分で所蔵するコレクションを見回るような感覚でした

本日の午前中は,久しぶりに金沢市内中心部の石川県立美術館,金沢21世紀美術館,金沢能楽美術館をめぐってきました。観光客がほとんどいないと,自分で所蔵するコレクションを見回るような感覚でした。

まずは,石川県立美術館へ。入口にサーモグラフ(?)が設置されており,体温が色と数値で表示させるようになっていました。無事通過。県内外の不特定多数の人が入ってくる美術館の場合,当面,この形でしょうか。その後は,床の矢印に沿って,一方通行で鑑賞。常設展のみでしたが,久しぶりにじっくりと絵や工芸品を観てきました。

この美術館のコレクションについては,勝手に「我が家の所蔵品」と思い込み,「殿様になった気分」で定期的に観に来ています。特に工芸品などは,作者の名前が段々と馴染みになってくるにつれ,親しみがわいてきています。本日の場合,お客さんの数が少なかったので,ますます「我が家のコレクション」的気分でした。

続いて広坂を下りて,金沢21世紀美術館へ。この建物に入るのは,いつ以来でしょうか?
まだ本格的に開館はしてはおらず,無料ゾーンだけ入ることができるという状態でした。市役所側から入ったのですが,こちらももサーモグラフが置いてありました。

展覧会はやっていなかったので,館内を一回り。こちらも土曜日の21美とは思えないガランとした雰囲気。来週から,いよいよ再開ですね。





最後にタレルの部屋と,市民ギャラリー横の「雲を測る男」をのぞむロッキングチェアコーナーへ。この辺りも,私にとっては,県立美術館同様に「我が家の延長」的なスペースです。

タレルの部屋の方は,自然に換気されるのでちょっと長居しても問題ないですね。空を見上げて,しばらくボーっとしていました。結構,雲の感じが変化していくのが分かります。本日は,時々鳥が横切っていきました。


21美を出た後は,せっかくなので,金沢能楽美術館へ。
こちらでは,顔を向けるとマスクをしているかどうかもチェックしてくれるカメラ(?)が入口にありました。色々な機械があるものです。数か月前には考えられなかった状況です。

展示の方は,「能楽入門」という,これから能を観たいという人にぴったりの企画。

入口のパネルには
能はあらゆる生命を祝福し,平和や幸せを願うとともに,無念の思いに寄り添い,その魂を鎮める「祈りの芸能」
と書かれていました。現在の状況に,いちばんぴったり来る芸能なのでは,と思ったりしました(マスク=面もしているし)。

世界的に観ると,パンデミックは全く収束していない状況。世界から金沢に観光客が来るような,昨年までの状況に戻るのは,当分望めないのではないかと思います。その分,地元の人が可能な限り,地域の経済・芸術・文化を支える必要があると思います。グローバル化時代とは逆方向の,ローカルで完結した経済に当面はならざるを得ないのかもしれません。このことがまた,新たな文化が出てくるきっかけになることを期待しています。