なかなかモノレールは通ってくれませんでした。 |
千葉駅です。 |
なぜかヘレン・ケラーの像が街中にありました。 |
まず,久しぶりに国立西洋美術館に行ってみたくなり,上野へ。
上野公園は,穏やかな春といった気分でした。幼稚園か保育園の子どもたちが,列を作って,上野動物園に「卒園旅行」に来ていたのがとても楽し気でした。
東京文化会館前から国立西洋美術館を見たところ |
上野公園内の美術館・博物館のポスター類 |
東京都美術館には行かなかったのですが,ティツィアーノ展をやっていました。 |
上野動物園は工事中のようでした。壁面に書いてあった動物の漢字です。 |
上野動物園周辺だとポストもパンダ仕様。子どもたちも喜んでいました。 |
次回予告のこの展示も面白そうです。 |
飲食店の前に置いてあったものですが...どうも何でもアートに見えてしまいます。 |
美術館の前には,ロダンの彫刻「カレーの市民」。「カレーの市民アルバ」はこのパロディでしょうか。 |
半対面にはロダンの「地獄の門」ともう一つ作品があったのですが...撮影ミス&逆光 |
この名作の多くは,この美術館の核となっている「松方コレクション」に含まれているものです。大原美術館のコレクションと並ぶような素晴らしいコレクションだと思います。ほぼ時代順に展示されているのですが,とてもバランス良く,各時代の代表的な画家の作品が入っています。あまり大きな作品はなく,「もしかしたら私の家にも飾れるかも」といった丁度よい大きさの作品が多いのも特徴だと思います。
私の好みとしては,やはり19世紀以降の印象派あたりの作品が好きです。子供の頃,絵本を読むよりは,百科事典の別冊についていた画集を眺める方が好きだったことも影響しているのかもしれません。それと,私の母が描いた油彩画の影響もあると思います。今から思えば,ペイントナイフを使った大胆なタッチの絵が多く,「そういう絵が良い絵だ」と刷り込まれていた気がします(母の絵が応接間に飾ってあったのも思い出しました)。
印象に残っているのは次のような作品です。所蔵作品の画像がWebサイトに載っていたのでリンクしてみました。
ロセッティ「愛の杯」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1984-0005.html
この女性の表情が何故か忘れられません
クールベ「波」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0062.html
これは美術の教科書などでよく見かける絵ですね。
スーティン「心を病む女」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1960-0001.html
あまりにも”そのまんま”のタイトルですが,以前何かの本で見た時から印象に残っている絵です。
マルケ「レ・サーブル・トロンヌ」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0126.html
これも画集で見て印象に残っていた絵です。どこかな空虚な雰囲気がありますが,妙に波長の合う絵です
ドニ「雌鶏と少女」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1986-0001.html
調べて分かったのですが,この美術館ではドニの作品を沢山所蔵しているようです。どこか平面的で,民芸品のような雰囲気が面白いと思います。
デュフィ「モーツァルト」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1990-0007.html
画像は公開されていませんでした。デュフィには音楽を題材にした作品がいくつかありますが,こんな絵があったんだと初めて知りました。ちょっと部屋に飾ってみたくなるような絵でした。
ルノワール「帽子の女」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0181.html
「これぞルノワール」という感じの絵ですね。
コルネリウス・デ・ヘーム「果物籠のある静物」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1990-0002.html
1600年代に描かれた非常に写実的な静物画です。文字通り静謐な空気感が感じられます。
そして何,2点のモネの絵。この美術館の看板ですね。展示室の最後にある「睡蓮」も良いのですが「舟遊び」は構図が素晴らしいと思います。水面にピンクが混ざっているのもなんともいえず良い感じです。
モネ「舟遊び」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0148.html
モネ「睡蓮」
http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0151.html
今回,いちばん印象に残ったのが,ハンマースホイという画家による「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」という作品でした。
ハンマースホイ「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」
http://collection.nmwa.go.jp/P.2008-0003.html
奥の部屋にいる,ピアノを演奏する女性を背後から描いた作品で,全体はほぼモノクロです。構図的にはフェルメールの絵にありそうな感じなのですが,どこかミステリアスな雰囲気があり,画面に引き込まれてしまいました。
こういった作品をじっくり楽しめて430円というのは,かなりお得なのではないかと思います。そして...ミュージアムショップでは,「自分へのお土産」ということで,その分,ついついグッズを買ってしまいました。
今回購入したのは,コルビュジエが描いた美術館のイラストをデザインしたノートと,「果物籠のある静物」をデザインした缶ケース入りのミントです。後者の方は,携帯用付箋入れに使えないかなと思っています。
さらにこの日は,「スエーケン:デンマークの芸術村」という展示も常設展と一緒に行っていました。屋外での労働の様子をスナップ写真で撮影したような絵やのどかな自然が描かれていたり,独特の落ち着きのある世界が印象に残りました。
ちなみに上の「ジグザグ」が美術館のロゴのようです,National Museum of Western Art のNMWAを単純化すると「確かにこうなる」というデザインですね。 |
地下鉄日比谷線の六本木駅から美術館に行く途中の「ミッドシティ」付近にあったオブジェ |
遠景です。巨大な美術館です。 |
美術館のまわりの木も「草間化」していました。 |
美術館の中です。同時にいくつも展示を行っていました。 |
美術館の外に銀色の玉。これも草間さんの関係でしょうか? |
ミュシャ展のミュージアムショップにもちょっと入ってみました。今回の展示の目玉「スラヴ叙事詩」をジャケットに使ったCDが面白そうでしたが...もの凄い列が出来ていたので止めにしておきました。圧倒的に女性客が多いのもさすがミュシャだと思いました。
ちなみにミュシャについては,画集を持っています。ミュシャの場合,もともと絵というよりは,ポスターのようなところもありますので,この画集を見て我慢しておくことにしました。
もう一つの草間彌生展の方もミュージアムショップが大賑わいでした。展覧会に入るための列は出来ていなかったのですが,ミュージアムショップのレジ待ちに大変長い列が出来ていました。こういう光景を見るのは初めてでした。
草間さんの展覧会を観た人だけが入ることのできる部屋がありました。 |
佐藤可士和さんデザインのロゴ |
ここにも草間さん関係のオブジェがありました。 |
その後,地下鉄の乃木坂駅から東京駅方面に戻ることにしました。この駅に入るのは初めてでした。アイドルグループに関連したものはないか?と回りを眺めたのですが...特に目新しいものはありませんでした。
そして,二重橋前で降りてみました。こちらも初めて降りる駅でした。歩いて東京駅のすぐ隣にあるKITTEへ。福井県もがんばって,恐竜といっしょにPRを行っていました。
KITTEの中にある文房具店が好きなので,いつも時間調整を兼ねて立ち寄っています。今回も欲しいものはあったのですが,眺めるだけにしておきました。
というようなわけで,本日の出費は,考えてみると国立西洋美術館の常設展の入館料とおみやげ代と地下鉄代だけでした。その分,昼食の弁当代に少し上乗せして,北陸新幹線で金沢に戻りました。
長野を過ぎたあたりから,天候が暗転していくのがよく分かりました。空気の質も結構違います。関東地方は乾燥していましたが,北陸はしっとりとしています。どうみても北陸の方が肌には良さそうです。
長野付近。なぜか電柱が倒れているように写っていました。 |
これは...確か妙高高原付近です。 |