この週末は久しぶりにのんびりと過ごすことができました。本日は,家族と一緒に金沢近隣の大型店で買い物をして,昼食を食べた後,午後からはゴロゴロとコタツに入って(いまだにコタツを片付けられませんねぇ),昨日録画しておいた映画「テルマエ・ロマエ」を観ました。昨年大ヒットした作品ということで,以前から観てみたいと思っていた作品でしたが,来年,続編を作る計画があるらしく,そのPRも兼ねて放映されたようです。
ストーリーは,古代ローマの建築技師ルシウスが,なぜか現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまい,その「素晴らしさ」に感動した後,その工夫の数々を古代ローマの浴場に反映させる...というようなお話です。結構都合よく,古代と現代を行き来できてしまうのですが,文字通りの「風呂つながり」の作品で,気楽に楽しめました。
ただし,この映画の面白さは,9割ぐらいはキャスティングの面白さだと思います。主役の阿部寛をはじめ,見事に「濃い顔つき」の男性俳優が揃っています。ほとんどそのハマリ具合を見るだけで楽しめます。それと,日本の銭湯や温泉につかっている中高年男性俳優たちの脱力感も最高です。イタリア的な気分とと大げさな雰囲気を盛り上げるBGMのオペラアリアの数々も効果的です。
逆にストーリー的にはイマイチという気がしました。原作のマンガは読んだことはないのですが,テレビの画面で見ている限りでは,現代と古代の行き来が結構頻繁,かつ,細切れで,かなりバタバタした感じです。主役のルシウスが日本の風呂を見て,「この国の平たい顔の人たちは...」という感じで心の中で独白する部分が非常に多いのですが,どうもサントリーのBOSSのコマーシャルのトミー・リー・ジョーンズのセリフを聞いているような雰囲気です。
途中,上戸彩がラテン語の本を一夜漬けで読んだだけで,一気にラテン語をマスターしてしまう辺りも「無理があるかも?」という感じでしたが,この辺の少々ユルく雑な展開と濃い顔の男優たちのシリアスな顔つきとの対比などは,他に真似のできないものですね。イタリア人が見ても,大受けしそうな映画だと思いました。