2012年9月23日日曜日

泉鏡花「高野聖」(抄)の朗読を聞いてきました。

今日の金沢は,絶好の行楽日和でした。平年よりは気温は高かったのですが,夏の暑さとは違い,空気全体が爽やかな感じです。ようやく過ごしやすい季節になってきました。

今年は泉鏡花文学賞制定40周年記念ということで,金沢泉鏡花フェスティバルを例年よりも盛大に行うようです。それに併せて,石川近代文学館で「泉鏡花という名のファンタジー」という企画展をやっているということを知り,散歩を兼ねて見に行くことにしました。

行ってみると,丁度,鏡花作品の朗読会が始まるところでした。北陸放送のベテランアナウンサー,西川章久さんによる「高野聖」の抜粋ということで,「これは,なかなか面白そうだ」と思い,飛び入りで聞いてきました。昨年,池辺晋一郎さん作曲のオペラ版で観たことのある作品ですが,原作をきちんと読んだことがなかったので,丁度良い機会でした。

10~11月に文学のまちを歩こうというイベントもあるようです。
 さすがに全部読むと長いので,今回は,旅僧が山奥の一軒家にたどり着いて,謎めいた美女に出会う...という辺りから最後までが読まれました。文章については,スラスラとは意味は分かりませんでしたが,鏡花作品ならではの怪奇的だけれども艶っぽい気分が伝わってきました。西川アナウンサーによる,抑制の効いた落ち着いた語りもとても良かったですね(外でやっていた,地元の大学の合同学園祭の音がちょっとうるさかったですが)。

その後は企画展を見てきました。 こちらの方は,結構,「手作り感」あふれる展示が多く,それが新鮮でした。金沢出身の波津彬子さんによる鏡花作品を題材にしたマンガが飾られていたのも,これまでの展示とは一味違う感じでした。その他,鏡花に関連のある方が鏡花について語った「平成鏡花事始」というパンフレットが置いてありましたが,これも面白そうでした(今から読んでみようと思います。)。昨年の「高野聖」に続いて,鏡花作品の「天守物語」をオペラ化し,OEKが上演する予定もあるようなので,鏡花についてもう少し勉強をしてみようと思います。

石川近代文学館での朗読ですが,担当の方が「熟女シリーズ」と言われていたとおり,10月5~8日に掛けて,石井かおるさん,大橋のり子さん,高輪真知子さん,横田幸子さんによる朗読が4つ行われます。いずれも地元ではお馴染みの実力のある方ばかりですので,じっくりと文学作品を楽しめそうです。最近,「読むよりも,聞く方が楽。しかも,集中できる」ということが分かってきたので,時間があれば,行ってみようと思います。
鏡花の等身大パネル。大変小柄な方です。左側は波津さんによる企画展のポスター