昨日から夏休みを取っています。今年は,まず庭仕事をしているのですが、この暑さの中、かなり危険かもしれませんね。というわけで,一区切りをつけ、石川県立美術館で行われている「竹久夢二展:憧れの欧米への旅」を観てきました。
夢二の展覧会は、過去何回も行われていると思いますが、今回の特徴は、よく知られている本の表紙や挿絵、に加え、夢二作品の有数のコレクター,中右英氏が所蔵している直筆作品を多数展示していることです。特に夢二が欧米を訪問し、スナップ写真を撮るように、人物や風景をいろいろとスケッチしているのが面白かったですね。1930年代の前半,晩年の夢二がザルツブルクとかに行っていたというのは、面白いですね。
その他,これまで観たことのない展示としては、関東大震災直後の被災地の様子のスケッチも印象的でした。いつもの「大正浪漫」といった筆致とは違い,非常に精緻にくっきりと描いていたのが、「特別な災害」の感じを出していました。夢二はメモ魔だったと書かれていましたが、なるほどと感じました。
夢二の作品には、着物を着た女性(大体は憂いを帯びた感じ)がたくさん出てきますが、今回は、「銘仙」と呼ばれる,「絣(かすり)」の一種の着物の実物も展示されていました。いろいろな安い布を組み合わせている点が特徴で、庶民的なのですが、デザインが大胆で,どれも違っているような独創性があります。鮮やかだけれどもどこか滲んだ感じがあるのも、夢二の様式にぴったりだと思います。
展示を観た後は、ミュージムショップへ。最近はA5版のクリアファイルをよく見かけますが、版画の多色刷りのような感じで色が重なる,3つポケットのあるものを発見。これは面白いと思い購入しました。
1つめのポケットに白い紙を入れるとこんな感じ。椿の花でしょうか。 |
2つめのポケットに入れると,葉っぱが出てきました。 |
3つ目のポケットに入れると,全体が見えてきました。 |
歴史博物館前には,ライトアップイベントに関連したオブジェが並んでいました。 夜になると光るのだと思います。 |
本日は裏口から入りました。 |
相変わらず親子連れや自習をする学生たちの姿が目立ちましたが、人が沢山いても不思議と落ち着く空間です。せっかくなので,展覧会の感想(この文章)をまとめてみました。
本当は,図書館に併設されている,HUM&Goに入って,昼食でも食べてみようと思ったのですが...ずっと列がついていました。当分は混雑しそうですね。