各展示室にいろいろなジャンルの展示を行っているのが石川県立美術館の特徴ですが,本日観た中では,第4展示室で行っていた特別陳列「REFLECTION 光の記憶:松崎十朗展」が素晴らしいと思いました。
この展示は,金沢市生まれの日本画家・松崎十朗さんの2001年以降の作品15点をずらった並べたものでした。松崎さんの作品の大半は,ほぼモノクロームのような色合いで描かれた風景画で,水であるとか,床であるとか,光の反射を描いたものばかりです。一見,リアルな白黒写真のようにも見える,独特の個性の感じられる日本画です。
これが一つの展示室にずらっと並んでいるのが壮観でした。展示室の床もグレーで,各作品自体が床に写っていましたので,展示室全体も一つのインスタレーション作品になっているような面白さがありました。変化する一瞬を切り取ったような静かな作品ばかりなのですが,展示室の中には,独特の時間が流れているなぁと思いました。
その他の部屋の作品もゆったりと鑑賞できました。新しい企画展の方は,来週以降,改めて観に来たいと思います。
さて外に出てみると,昨日同様「もみじクラフトフェア」をやっていました。今年は2日間とも快晴だったので,大盛況だったと思います。
紅葉の方もまだまだ見頃ですね。美術館から本多の森ホールに向かうあたりの街路樹の雰囲気も大変秋らしくなっていました。