2018年8月27日月曜日

昨日はOEK富山特別公演にあわせて、#富山県水墨美術館 で「生誕120年 #児玉希望 展」を鑑賞。平屋建築ならではの広々と贅沢さを味わえる良い美術館でした。

昨日(8月26日)はオーケストラ・アンサンブル金沢の特別公演を富山県民会館で聞くために、富山市まで出かけてきました。せっかくなので、以前から関心のあった、富山県水墨美術館にも行ってきました。その印象は「平屋建ての贅沢さを感じさせてくれる美術館」。大人の日帰り旅行にぴったりの場所だと思いました。

美術館にたどり着く(そこまで大変ではありませんでしたが...)までのルートと併せて紹介しましょう。

金沢市から富山市へは、高速バスを使いました。高速道路の料金や駐車料金などを考えると、高速バスの回数券を使うのが総合的にはいちばん便利なのではないかと思います(片道770円に割引になります。1時間ほどでホールのすぐ前に到着)。

まず,「バスの車窓から」見た景色です。庄川の広い川原です。

砺波付近の散居村を撮影したかったのですが...なかなかうまくいきませんでした。

富山市に到着。今回は「総曲輪(そうがわ)」で降りた後、「丸の内」から市内電車に乗ることしました。下の地図の赤い線が交差している辺りです。暑い日でしたが、5分程度で着きました(暑くなければ、神通川を渡って水墨美術館(以下の地図の神通川の文字の左上付近の緑地)まで歩いてみても良かったのですが...。

この地図の「現在地」辺りから撮影したのが下の写真です。絵ハガキのような写真になりました。

もう少し歩くと、「Amazing Toyama」という白い枠が登場。こういう使い方で合っていたのでしょうか?

城址公園のサインです。前田家の家紋がついていました。「ここも我が藩だったか」と殿様目線で見てしまいました。

少し待つと現代的なデザインの市内電車が到着。ただし、これは環状線でした。ちなみに,本日,安倍首相が富山に来て,この電車に乗車していたようです。

「丸の内」の駅です。

続いて古いタイプの電車が到着。こちらは富山大学行き。これに乗りました。やはりこちらの方が味わい深いですね。

「富山トヨペット本社前」というやけに即物的な名前の駅で下車すると...そのまんまトヨペットがありました。

「歩くなら神通川沿いだったかな」と思いつつも、広い道路沿いをじりじりと太陽に照らされながら,10分程度歩きました。お目当ての美術館が見えてきました。どうもこちらは通用口だったようです。

美術館の前には水墨画に合いそうな庭園がありました。が...借景が今一つだったかもしれません。

美術館の入口です。瓦は何枚使っているのだろう?と思わせるほど、立派な屋根でした。


この日は「生誕120年 児玉希望展」という企画展を行っていました。常設展と併せて観てきました。児玉希望は,大正期から昭和に掛けて活躍した,広島県出身の「近代日本画壇の巨匠」です。恥ずかしながら,名前を聞いたのは初めてだったのですが,大変水準の高い作品ばかりだと思いました。

作品は2つの展示室に分けて飾られており,じっくり見るのにちょうど良い数でした。ほぼ年代順に並べられていましたが,太平洋戦争の前と後とで,作風や意識が変わっているのがよく分かりました。戦前は,帝展に連続して入選していたとおり,伝統的な日本画をしっかりと追及。戦後については,洋画への接近,モダンなデザインへの接近が見られます。

第8回帝展入選作の「雨後」という作品の,念入りにくっきりと描かれた”雨後”の風景がまず印象的でした。この作品は「呉市立美術館」所蔵だったのですが,そのタイトルが「雨後」というのも,今年の場合,象徴的ですね。

ポスターにもなっている「波濤群鶴」は,大変大きな作品で,鮮やかな青が印象的でした。近くで見ると,「ちょっと鮮やか過ぎて,書割のよう?」と思ったのですが,少し離れてみると,とても良い感じでした。

戦後の作品では,図録の表紙にもなっていた「花と銀鶏」は,デザイン性と写実性のバランスが良く,大変完成度の高い作品だと思いました。

その他,黒地に金で描かれた「七面鳥」,フランスの風景を水墨画で描いた「仏蘭西山水絵巻」など,それぞれの作品に趣向が凝らされているのが面白いと思いました。

美術館の入口横には,高精細で日本画の歴史を紹介するような部屋があったり,日本画にじっくりと浸るにはとても良い美術館だと思いました。

それとこの美術館の売り物は,広い窓の外に広がる芝生でしょうか。この景色もまた気持ちの良いものでした。まずは枝垂桜です。

パノラマ機能を使って,長~い廊下の雰囲気を撮影。

いちばん奥には茶室もありました。

暑かったのですが,外にも出てみました。

そしてまた,パノラマ撮影。

そろそろ,演奏会の行われる富山県民会館に行くために帰り支度。「ぐるっとBUS」という案内があったので,乗ってみることにしました。値段的には市内電車同様200円でした。

美術館前のバス停です。

どんなバスが来るのかな?と思って待っていたら,予想外に小さな自動車でした。8人乗りとのことでした。

神通川の河畔を走ったので,パノラマ機能で撮影。

神通川を渡って,先ほどの丸の内方面へ。

高志の国文学館に到着。ここで降りて,県民会館まで歩くことにしました。里中満智子の展覧会は面白そうだったのですが...今回はパス。

距離感がよく分からなかったのですが,比較的近かったと思います。下の写真は富山県庁です。初めて見ました。よく見ると,非常に「敷居の高い」建物ですね。

NHK富山放送局がありました。

富山県民会館です。

演奏会の様子は次の記事をご覧ください。
OEK富山特別公演 今年はベートーヴェンの #ミサ・ソレムニス。#山下一史 さんの指揮,#合唱団OEKとやま の歌唱はバランスよく爽快。ゲストコンサートマスター #荒井英治 さんのソロもお見事
終演後は,今度は富山市役所前から金沢行きの高速バスに乗りました。そろそろ「おわら風の盆」ですね。

帰りのバスのから見た夕景です。

というわけで,「美術館+演奏会」セットで楽しむ富山ツァーも良いものです。皆様もお試しください。