21美とOEKとは,前音楽監督の井上道義さんが,21美が大好きだったこともあり,館内で色々と企画を行っていましたが,ここ数年はクリスマスシーズンの企画だけだった気がします。
今回はヴァイオリンのトロイ・グーキンズさん,若松みなみさん,ヴィオラの古宮山由里さん,チェロのソンジュン・キムさんが出演し,西洋音楽300年の歴史をたどった後,最後に小尻さんと共演という趣向でした。また,OEKの演奏に先立って,少し違った場所で,小尻さんが単独でパフォーマンスを行いました。
公演は11:00と13:00からの2回行われました。私は11:00からの方に参加してきました。こういうイベントはいつもそうなのですが,パフォーマンスが始まると「何だ,何だ?」という感じで人が集まってくる「立見効果」というのがあります。第1回の方も,続々と人が集まってきて,大道芸を楽しむような趣きもありました。こういうのも狙いの一つですね。
演奏中の写真は除いて,写真と一緒に紹介をしましょう。
まず入口です。
21美はいつもどおり朝から盛況でした |
演奏会場の「情報ラウンジ」。30分ほど前に行ってみると 準備中でした。ビーズクッションが良いですね。 |
これはどうみてもOEKメンバー用の椅子ですね。 |
このマイケル・リンの「壁紙」が閉鎖中なのはとても残念ですね。 |
「雲を測る男」も気持ちよさそうでしたが,本日は,測る雲があまりなかったですね。 |
ダンスはこのあたりで行われました。 |
その頃,小尻さんは...外の芝生の上で踊っていたようです。
OEKの演奏については,情報ラウンジのフワフワのカーペットの上で聞きました。途中で退出した人がいたので,「かぶりつき」というか大相撲で言うところの「砂かぶり」のような場所で聞くことになりました。これも楽しかったですね。演奏されたのは次の曲でした。
演奏曲目(作曲年)
- バッハ/エア(1731)
- モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク~第1楽章(1787)
- シューベルト/楽興の時第3番(1823-1828頃)
- プッチーニ/菊(1892)
- ショスタコーヴィチ/ポルカ(1931)
- 一柳慧/インタースペース~第4楽章(1986)
前半,おなじみの曲が続いた後,だんだんとマニアックな世界へと入っていくような構成でした。上述のとおり,大変間近だったので,例えば,レガートとピツィカートの切り替えであったり,ちょっとしたニュアンスの変化などがとてもよく分かるのが面白かったですね。一柳さんの曲については,通常のホールだとかなり晦渋に聞こえたかもしれませんが,これだけ間近だと,初めて聞く人でも,演奏そのものの迫力に引き込まれたのではないかと思います。
この一柳さんの曲についてだけは,小尻さんのダンス付きでした。人間というのは地球上に暮らしている限り,重力を意識せざるを得ないのですが(聞いているうちに,だんだんと姿勢が悪くなってくるのもそのせい?),それに逆らい,空間を支配しようとする動きがダンスなのかな,と思いながら見ていました。そして,音楽の方は,通常何となくダラダラと流れていく時の流れに,色とメリハリを付ける働きがあると思いました。
アートというのは,「空間の広がり,時の流れ」を日常と違った風に感じさせてくれる働きがあるのではないかと思いました。その一方,こういうパーフォーマンスは,ただボーッと浸っていれば良いのだと思いいます。アーティストたちの作る,少し違った時空間に浸る楽しみもあると思いました。
終演後です。 |
この部屋に入ると,なぜかすっと気分が変わります。 |
ちょっとずらして撮影しても,それはそれで趣きがあります |
影(というか光)も■になっていました。 |
21美の前にも「氷」が登場 |
銀色の「まる」と緑の木の対比も美しく感じました |
その後,金沢城の周りをあてもなく自転車で一回りしてきました。
アメリカ楓の通です。
大手堀です。
白鳥路の入口
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」にこういう感じの 像が出てきていた?記憶は定かではありません。 |
白鳥路は昔から好きです。観光地なのか?観光地でないのか? その微妙にローカルな感じが良いですね。 |