無料ゾーンからは背中が見えました。大人気でした。 |
ちなみに...いつのも定位置にはいません。 |
クリーニングのため屋上から下ろしていたようです。15年に一度ぐらいのイベントでしょうか。ヤン・ファーブルのこの作品を間近で見た感想は,「思ったより大きいなぁ」というものです。同じポーズを取る人がいたり,絶好の撮影ポイントになっていました。
その後,金沢市文化ホールで行われた石川シネマフェスティバル2017に行ってきました。
入場料500円で,近年の話題作を観られる(しかも飲み物+お菓子付き)という,超お得な企画でした。次の4作品を朝11:00から上映していました。
- 11:00~ この世界の片隅に
- 13:40~ 湯を沸かすほどの熱い愛
- 16:10~ 美しい星
- 18:45~ LA LA LAND
缶バッジは入場券の代わりです。何回も出入りできました。 |
鑑賞前にコーヒー+和菓子 |
上映前に「赤ペン瀧川」さんによるプレトーク+スライド 「見たくなる」ような面白い内容でした。 |
こういう設定を通じて,平凡な4人家族のそれぞれの心に潜む「空しさ」のようなものや,互いに理解し合えない「孤独感」,そして,家族の崩壊,といったことを現代の寓話的に描いていたのだと思います。
しかし,荒唐無稽の話なのですが,妙に引き込まれてしまいました。火星人,水星人,金星人だと思い込んだ3人はそれぞれに真剣です。観ていて「気持ちは分かる」と思ってしまいました。リアリティを感じさせた吉田大八監督の演出が冴えていたと思います。
役者の中では,やはりリリー・フランキーの演じる父役の少々くたびれた感じが最高でした。テレビの天気予報担当でそれなりに有名人なのですが,ある日「地球温暖化による地球の破滅の恐怖」に捕らわれてしまいます。そして,生放送の天気予報の最中に「太陽系連合(だったかな?)」などと叫んで,両手を大きく広げるポーズを取ってしまいます。体操競技の決めポーズにも見えます。これが妙に可笑しいのですが,その中には,笑い飛ばせないペーソスがありました。
「自分とは何者?」と思い詰めてしまうと,妙な方向に暴走してしまう可能性があること。自分の姿は自分自身には見えず,他人からの方が見えるものかもしれない。家族というのは分かり合えりものなのか...など,色々なことを考えさせてくれました。そして,最終的には,バラバラになった家族がどうなっていくのか?という話になっていきます。
金沢でのロケですが,一見分かりにくかったかもしれません。赤ペン瀧川さんの解説があったので,「そうか」と分かりました。三島由紀夫の原作では,兼六園や内灘海岸が出てくるはずですが,映画では,かほく市の白尾海岸を使っていたようです。兼六園は出てこなかったと思いますが,片町という地名や,高級料亭の「つば甚」が出てきていました。恐らく,原作とはかなり設定が違うはずなので,どう違っているのか,いずれ原作と比較してみたいと思います。
それにしても,このフェスティバルはお得な料金設定でした。30年ぐらい以前,映画館で24時間映画を見続ける「シネマラソン」という企画に参加したことがあったのですが,そのことをちょっと思い出しました(この時は,途中から最後まで参加しました)。
このシネマラソンは,かつての香林坊映画館街のどこかの映画館でやっていたもので,さんざん映画を観た後,最後に当時の最新作かつ超大作「ラストエンペラー」が入っていました。朦朧としながら観たことを思い出しました。
この石川シネマフェスティバルですが,来年も行われるならば,少しばかり覚悟を決めて,是非参加してみたいと思います。
この日は,しいのき緑地では,こんなイベントもやっていました。 |
ひゃくまんさんフワフワもお出まししていました。 |
映画を観た後の尾山神社。何となく空飛ぶ円盤を呼び寄せているような雰囲気に見えますね。 |