2021年7月25日日曜日

7月24日は芥川龍之介の命日の河童忌。それにちなんで室生犀星記念館の展示「偉い友達芥川龍之介」へ。芥川と犀星のつながりがよく分かる内容。「カッパ忌」記念に「カッパン印刷」の栞もいただき喜んでいます

7月24日は芥川龍之介の命日の河童忌です。それにちなんで,室生犀星記念館の展示「偉い友達芥川龍之介」を観てきました。チラシに「7月24日と25日の来館の方に記念品進呈」と書かれていたのに釣られたのですが,この2人の仲の良さが実感できる内容で,夏の暑さの中,しばらく昭和初期にトリップしてきました。

ちなみにいただいた記念品は,「河童忌の田端にひらふ蛍かな」という犀星の句の書かれた栞でした。恐らく,活版印刷で,文字の部分が凹んでいます。そして芥川龍之介の影のようなイラストが入っています。「カッパ忌にカッパン印刷の栞をもらった」と喜んでいます。

何とか文字の立体感が伝わるでしょうか?

裏面にスタンプを押してきました。

芥川や犀星の直筆の手紙の展示が中心でしたが,少々意外に思ったのが,芥川の文字です。知的でモダンで神経質なイメージを持っていたのですが,文字の方は堂々と大きな毛筆ばかり。犀星の文字は,原稿用紙のマスの中にかっちり納まっているものが多く,好対照でした。

芥川は,犀星の「愛の詩集」を読んでから詩人としての犀星をとても高く評価し,その後,色々つるむようになったことがよく分かりました。関東大震災後の大正13年には,芥川は,疎開する感じで故郷に戻っていた犀星を訪ねて,金沢に来ています。森八の和菓子が好きとか,方言を入れた短歌を読んでいたり,芥川は,実はなかなかお茶目なのだなと思いました。自身で落書きのように描いた「自画像」(北原白秋が描いたという説もあるとのこと)もあったり,芥川に対するイメージが少し変わった展示でした。

せっかくなので,本日は,犀川沿いにある犀星の碑も観てきました。

犀川の右岸沿いに,犀川大橋から上流に向かいました。対岸には昔は魚屋さんのような料亭のような店があったのですが,なくなってしまいましたね。


真っすぐな道路と川沿いの木の感じがなかなか良い感じ。真夏という感じです。

この真っすぐな道が「犀星のみち」です。
犀星の碑です。

その後,市内を自転車で通り抜けて,自宅に戻りました(あまり長く外に居ると熱中症になりかねないので)。下の写真は,犀星と全く関係ありませんが(別の場所です),百日紅(さるすべり)の木が美しく咲いていたので撮影。こういうのを見ると,少し元気がでます。

自宅に戻った後,チラシと栞を確認。犀星記念館の半券自体,栞として使えます。
チラシは文庫本用ブックカバーにぴったりでした。「蜘蛛の糸」をイメージしたチラシでしたが,ちょうど真ん中に蜘蛛が来てくれました。
ちなみにカバーされている本は,我が家にたまたまあった芥川龍之介作品集の文庫本です。少しは供養になったかもしれません。