実は9月に車を新車に換えました。親から譲り受けた軽自動車を乗っていたのですが,合計15年も乗っていたので,「体力の限界」という感じになり,ついに買い替えることにしました。今回も軽自動車にしたのですが,さすがに最新の自動車は乗り心地が雲泥の差です。
空調がちゃんと効く/カーナビがある/ドアの開閉の音が安っぽくない/アクセルを強く踏まなくても加速する/天井が高く広い/エンジン音が小さくオーディオの音が聞こえる...
ということで,少し遠出をして七尾まで行ってみることにしました。目的は石川県七尾市美術館で行われている長谷川等伯展です(招待券を持っていたこともあります)。
行き帰りとも,のと里山海道を使ったのですが,片道1時間30弱ぐらいで,快適でした。まず,高松SAで海を見るために休憩。
海にも山にも近いのが石川県の魅力の一つだと思います。
七尾美術館に来るのは久しぶりのことです。駐車場に車を停め,美術館の方へ。公園の一部といった感じの雰囲気です。
長谷川等伯は七尾出身の画家ということで,この美術館でも毎年のように等伯の展覧会を行っています。
いちばん有名な国宝「松林図屏風」は東京国立博物館所蔵なのですが,この美術館には実物大で作られた精巧な複製があります。本物を観たことはないのですが,至近距離でじっくり眺められるのは,複製ならではだと思います。
後継者を期待していた息子の死後,等伯50歳の頃に描いモノクロの作品で,そう思って観るせいか,悲し気な気分が漂っています。松の木の遠近感,霧で煙ったような空気感など,非常に洗練された作品だと思います。しばらく展示室でじっくりと作品と向き合ってきました。
その他の展示作品は,日蓮宗に関連した仏画が中心でした。展示されている作品数は多くはなかったのですが,水墨画以外にも,力強いタッチの作品があったり,細密画風の仏画があったり,等伯の色々な作風を味わうことができました。
等伯が七尾に居たのは,当時,七尾を治めていた畠山氏の政権が安定した時代で,畠山氏が滅ぼされた後,京都に出ていくことになります。政治の安定が創作活動にも影響を与えると言えます。京都に出てからは,狩野派との争いなどになるのですが,そのことが等伯の絵を七尾時代よりは一段高いところに持ち上げたような気がしました。
さて,その後はお土産などを買うために,フィッシャーマンズワーフへ。ここに来るのも久しぶりです。駐車場はほぼ満杯。結構,観光客が来ていたようです。
ちょっと曇り気味になってきました,七尾湾を臨む気持ちの良い場所です。
お土産に買ったのは,自分用の池月のカップ酒(金沢ではあまり見かけないので)といしる漬。いしるは能登を代表する調味料ですが,実は,どういう味なのかよく知りません。夕食時に試してみたいと思います。
運転しているときにたまたま見つけた薬局。最近,金沢で急増している「スギ薬局」の兄弟分みたいなデザインが面白かったので撮影。
往復の車の中では,何となく手にしたイ・ムジチ合奏団のヴィヴァルディとロッシーニを聞いていたのですが,車の中でちゃんと音が聞こえる環境になったので,ドライブをする楽しみが増えた感じです。とりあえずは北陸三県の各地をドライブしてみようかと考えています。