2020年3月29日日曜日

本日も巣ごもりでカセットテープをMP3化作業。ギレリスとカラヤンによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番のライブ録音。「ミスタッチ」を久しぶりに聞いて,懐かしくなっています

このところ石川県立音楽堂での演奏会がないこともあり,休日は家の中でカセットテープをMP3化(&テープは廃棄)する作業を行っています。本日聞いたのは,1976年にFM放送から録音した,エミール・ギレリスのピアノ,ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ドレスデン国立管弦楽団によるベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番の録音。ザルツブルク音楽祭でのライブ録音です。

この演奏は,恐らく,私が初めてこの曲を聞いた演奏だと思います。初めてステレオを買ってもらい,12月頃(ザルツブルク音楽祭の放送はいつもこの時期だった記憶があります)にエアチェックしたものです。この演奏については,大物同士の組み合わせ...ということは当時は意識せずに聞いていたのですが,ギレリスが第1楽章の序奏が終わった後,最初に入ってくるところで,結構派手にミスタッチをしていることが今でも記憶に残っています。聞いていて,思わず「ドキッ」としたことを思い出します。

で,今回それを確認しようと思ってプレーヤーにかけたところ,何とテープが切れてしまいました。そうなってくると,「何としても聞きたい」と思い,ドライバーでカセットのハーフの部分のネジを開けてセロハンテープで応急処置。

こんな雑な処置で大丈夫か?とも思ったのですが,さすがアナログ。ちゃんと再生できました。しっかりミスタッチをしているのを確認できました。ちなみにこの演奏ですが,その後はギレリスらしくがっちりとした剛性感があり,バチッと決めています。というわけで最初に聞いた演奏は,何事につけ思い出深いものだと感慨にふけっているところです。

ちなみに写真に写っている富士フィルムのテープですが,当時,昼食のパン代を節約して帰宅途中の店で買っていた懐かしのローノイズテープです。AXIAというレーベルになる前のデザインですね。