2016年10月10日月曜日

体育の日はデジタル・デトックス。街中を散策。石川近代文学館で「作家と山山:日本文学百名山」を観た後,KOGEIフェスタ。その後Books under Hotchkissへ

本日は10月10日の体育の日。数年前から10月の第2月曜日が「体育の日」になりましたが,やはり体育の日といえば10月10日ですね。今日の金沢は20℃以下の寒さでしたが(家族は早くもコタツなど出していました),天候的には穏やかだったので,軽い運動も兼ねて自転車で市内に出かけ,あちこち動きまわりました。

その間,まったくメールもネットも使いませんでした。コンサートや映画,演劇に出かけている間もネットから切り離されているのですが,本日はいつもよりも長く,8時間ぐらいは,いわゆる「デジタル・デトックス」で過ごしてみました。気のせいか,時間をしっかり使っているという気分になりますね。

まず石川近代文学館でやっている秋の企画展「作家と山山:日本文学百名山」へ生きました。



実は私はまったく登山はしません。子どもの時,立山の頂上に登って以来,3000メートル以上の場所に行った記憶はありません(立山の場合,昔からかなり上までバスで行けるので,登山と言えるかどうか...というところはありますが)。

ただし,深田久弥の『日本百名山』の名前は聞いたことがあります。この方は石川県加賀市出身ということで,今回特集することになったようです。また,来年は白山開山1300年ということにもちなんでの企画のようです。

展示室は3つに分かれていましたが,国定雄一さんによる山の写真のパネルが多数飾られていました。希望者に抽選でプレゼントという企画もやっていたので,早速応募してきました。「我が家のあそこに飾るならこれかな」という観点から選んでみました。捕らぬ狸の皮算用というやつですね。

展示については石川県内の山々について取り上げた第1展示室の内容がいちばん興味深く感じました。白山は「万葉集」にも登場しているんですね。

# 番号をメモして,自宅の『万葉集』(旺文社文庫版)で調べてみると次のとおりでした。

  • 12巻 3153 み雪降る越の大山行き過ぎて いずれの日にかわが里を見む
  • 14巻 3478 遠しとふ故奈(こな)の白嶺(しらね)に 会ほ時(しだ)も会はのへ時(しだ)も汝(な)にこそ寄され
  • 14巻 3509 栲衾(たくぶすま)白山風(しらやまかぜ)の寝なへども 子ろが襲着(おそき)のあろこそ良(え)しも

# 3首とも諸説あるようですが,赤字の部分が「白山かも」という部分です。

卯辰山,野田山など身近な山についての展示もありましたが,その中で「九万坊」が気になりました。名前だけは聞いたことがあったのですが...結構険しそうな場所にあるようですね。
http://kimassi.net/kankoutiiki/kankou8/manganji.html

その他,小松市に住んでいる作家の谷甲州の『彼方の山へ』という本の展示もありました。「山男入門書」と評されていましたが...どんなものかちょっと読んでみたい気がしました。

第2展示室は,深田久弥の選んだ百名山のパネル集。「深田久弥 山の文化館」という施設が加賀市にあるそうですが,その協力による展示のようです。
http://www2.kagacable.ne.jp/~yamabun/

ちなみに『日本百名山』の中の「白山」については,次のような感じで始まります。
日本人は大ていふるさとの山を持っている。山の大小遠近はあっても,ふるさとの守護神のような山を持っている。(中略)私のふるさとの山は白山であった。白山は生家の二階からも,小学校の門からも,鮒釣りの川辺からも,泳ぎに行く海岸の砂丘からも,つまり私の故郷の町のどこからでも見えた。真正面に気高く美しく見えた。それは名の通り一年の半分は白い山であった。
富士山同様,白山も県境にある山なので,石川県だけの山ではないのですが(岐阜県との県境にあります),岐阜県の方は沢山の山があるので,1つぐらい「石川県の山」を呼ばせていただきたいものだなぁというのが石川県民の気持ちではないかと思います。

第3展示室は,日本文学百名山ということで,泉鏡花「高野聖」「夜叉ケ池」,井上靖「氷壁」などが取り上げられていました。波津彬子さんによる鏡花作品の漫画の原画が多数展示されていました。さすがに読んだことはないので,機会があれば読んでみたいものです(公共図書館とかに入っていると良いのですが)。

展示を見終わった後,文学館裏に行くと...テレビ金沢のおなじみのキャラクターが出現。

子どもたちが「あっ!となりのテレ金ちゃん」と指を指していましたが,地元ではさすがに有名ですね。
文学館裏ではこのイベントをやっていました。
 続いて,しいのき迎賓館裏へ。2日前のブログに書いたとおり,KOGEIフェスタをやっていました。

工芸品を見て回る前に,休憩を兼ねて,まずはコーヒーを一杯。blanket cafeという店のコーヒー(自家焙煎コーヒー)を飲んでみました。細い口のケトルに入れたお湯を「注いで,回して,止めて,注いで,回して,止めて...」という感じで入れてもらいました。映画『さいはてにて』をDVDで観て以来,「ゆっくりとコーヒーを入れる世界」にちょっとはまっています。
飲む直前,すっと華やかな香りが漂いました。濃すぎず,薄すぎない,飲みやすいコーヒーでした。

今回もイベントには多数の店が出ていました。以下,会場の雰囲気です。
この風車屋さん(?)はすっかりおなじみですね

ゆるキャラ(せせらぎ通りのキャラですね)が自転車に乗っていました。

市内の工芸品店を巡るバスも出ていたようです。

やや寒いぐらいでしたが,行楽日和でした。

ステージでは,ジョークを言いながらマジックをやっていました。

しいのき迎賓館内では,金沢の伝統工芸の実演をやっていました。手元を拡大してスクリーンで投影というのがなかなか面白かったですね。

職人さんは不在でしたが,加賀友禅のブースです。

体験コーナーも賑わっていました。30分程度で500円だったと思います。

後から気づいたのですが,眺めの良い場所で和菓子のカフェもやっていました。

市内の小学生による友禅の作品展。こういう体験は貴重だと思います。
さて,今回の買い物ですが,結局またブックカバーを買ってしまいました。沢山カバーは持っているのですが,新書サイズはあまり持っていなかったので...と理由をつけて購入。1000円ということで,結構安いのではないかと思いました。


続いて金沢21世紀美術館方面へ。行ってみると...もの凄い行列が出来ていました。アクアクアリウムという展覧会がもの凄い人気のようです。閉館までに全員が入れたのか心配になるぐらいの列でしたね。
http://artaquarium.jp/kanazawa2016/
こちらは金沢市役所側

こちらは本多町側。ほとんど美術館を半周ぐらいして,さらに折り返していた感じです。
21美を通り過ぎ,先日一度訪れたギャラリー兼書店の Books under Hotchkiss へ。こちらは対照的にお客さんは誰も居ませんでした。先日書いたとおり,安西水丸さんが装幀を担当した本が多数展示されているのですが,その時気になっていた『中国行きのスローボート』のカバーの絵をデザインしたクリアファイルが欲しくなったので,それを買いにいきました。10月13日にノーベル文学賞が発表されますが,その前祝いですね(勝手に祝っていますが)。

# もしも村上春樹さんが受賞したら,このファイルの写真を紹介することにしましょう。

この店と21美の間には駐車場があるのですが,「白い軽自動車ばかり」留まっていることを発見しました。金沢市役所の業務用の車だと思うのですが...一種,現代美術の作品のように見えないこともないですね(考えすぎか?)。


中央奥に見えるのがBooks under Hの建物です。
その後は街中の某カフェに入って,再度コーヒーを飲みながら読書。半分仕事の読書だったのですが,結構集中できました。

というわけで,いつものことではあるのですが,金沢市内を自転車で動き回りながら休日を過ごす,というのがいちばんですね(気温が暑すぎず,高すぎずが条件ですが)。