特別番組だったのかどうか不明なのですが,先週,NHK-FMで,アバの「ダンシング・クイーン」だけを50分徹底分析する番組をやっていました。とても面白い番組だったのでご紹介しましょう。調べてみると次の番組でした。
http://www.nhk.or.jp/fm-blog/1000/164700.html
私は日常的にはクラシック音楽を聞いているのですが,ポップスについても特に区分して聞いているわけではありません。音楽ジャンルを問わず,「比較して,分析する」というのが大好きです(現在大ヒット中の「あまちゃん」のオープニングテーマなども分析しがいのある曲ですね。)。
アバの「ダンシング・クイーン」も大好きな曲です。ある意味クラシック音楽のようなものですね。この曲については,今さら「好きです」というのも恥ずかしいような曲ですが,この番組でも言っていたとおり,徹底的な「思想のなさ」と自然と漂う時代のムードがかえって普遍的な魅力となっていると思います。
この曲には,いろいろな曲の要素が入っていると番組では言っていました。なるほどと思いました。基本的に,ちょっと緩い感じの浮遊感のあるリズムが基調なのですが(何かの音楽の影響を受けていると言っていましたが...忘れました),そこにポール・モーリア風の華やかなピアノの音が入ってきます。確かにこの曲に出てくる「場違いに華麗な感じ」のピアノの音はポール・モーリア風ですね。
サウンドには独特の心地よいきらめきがあります。この曲のいちばんの魅力だと思います。女性ボーカル2人の声質は対照的で高音部では,アグネッタのキーンとした声が聞こえてきて,中間部ではもう一人の方の低音が聞こえてくると言っていましたが,この点も「なるほど」という感じでした。確かに途中で,「ハァ~」という女性の低音が入るのが印象的です(ラジオで語っていた二人が「この声は後に残りますねぇ」と言っていましたが,本当にそのとおりです。)。
その他,歌詞がいきなり「You can dance」と前置きなしに始まる...と皆さん思っているが,実はその前に「ウウウウ」と言っている,とか非常に面白いことも言っていました。
この「しりすぎているうた」というのがシリーズ化されているのが知りませんが,是非,次回にも期待したいと思います。