2011年12月30日金曜日

年に一度はフォトブック

毎年、この時期、私がこの1年間に撮影した、家族や親戚の写真の中から16枚ほど選んで、フォトブックを2部作っています。1部は自宅用として保存し、もう1部は妻の実家に送っています。

世の中は、デジタル写真全盛ですが、デジタル機器と無縁の人たちに情報を伝えようという場合、やはり、今でも紙媒体がいちばんです。このことは、自分自身にも言えます。一時期、デジタルフォトフレームに写真を沢山入れて、スライドショーにしていたこともありますが、すぐに飽きてしまいました。なぜかは分らないのですが、紙の写真の方が存在感があるようです。

いずれにせよ、何かの機械を通さないと「見えない」「聞けない」「読めない」というのは、機械なしで見える紙よりも落ちる気がしてなりません。同様のことが、音楽CDやDVDにも言えると思います。これらは、私には「次善の策」のように思えてしまいます(SPレコードやLPレコードになると、もう少しありがたみを感じてしまうのですが、媒体の面積あたりの情報量が少ないほどありがたみが増すのかもしれません。)。

フォトブックの場合、「手作り写真集」のようなものなので、機器がなくても、いつでもパラパラと眺められます。「本」という媒体は、形としては、よく出来ていると感じます。

電子的な媒体の良さは、結局のところ、保存しやすい、検索しやすい、という使いやすさの点にあり、内容を味わう手段としては、まだまだアナログなものに負けていると思います。それと電子媒体の場合、特にネットワークにつながっていたりすると、情報量が多過ぎて、ひとつのものをじっくり味わえないという逆説的な短所もあります(廉価な全集CDをなかなか味わえないのも同様です)。その点でもフォトブックの場合、私が厳選した(それほど大げさなものではありませんが...)16枚だけを載せていますので、見る人の時間の節約に貢献をしているとも言えます。

フォトブックを作り始めて、3年目ですが、1年間の概要が小さな冊子にとりあえずまとまるのも良い点です。自分自身からすると、「あれも残しておきたい、これも残しておきたい。動画もあります...」という1年間でしたが、他人から見れば、「16ページもあれば十分」でしょう。

世の中全体にも言えそうですが、凝り過ぎたものよりは、シンプルでコンパクトなものがいちばんというのが真理のようです。