2018年6月30日土曜日

本日は「#氷室 の日イブ」。我が家ではフライイングで #越山甘清堂 の#氷室饅頭 を食べました。#ワールドカップサッカー の時期に重なるので,金沢の多くの家庭では 饅頭を食べながらサッカー観戦をしていると推測。今晩試しにやってみます

明日7月1日は,金沢では「氷室の日」です。江戸時代,この時期に将軍に氷を献上したというのが起源となって,毎年7月1日に氷室饅頭を食べる習慣になっています。丁度,1年の折り返し地点ということで,一種,マラソンの給水・給食のようなものですね。

本来は明日食べるものですが,クリスマスイブにケーキを食べるようなもので(そういう解釈でよいのか分かりませんが),1日フライングで食べることにしました。

というわけで,越山甘清堂へ。
氷室饅頭(5個)を買ってきて,夕食後に食べました。
 ただし,すでに別の店の「氷室饅頭」が机の上に...。中島富貴堂のものでした。
皮の部分がしっとりと粘り気が強いのが特徴でしょうか。なぜかチクワも一緒に食べました。

さてこの7月1日頃ですが,世界的に見ると,4年に一度,FIFAのワールド・カップ・サッカーを大体行っている頃だと思います。個人的には,金沢では,氷室饅頭食べながら,サッカー観戦が定番...となったら面白いと思います。

というわけで,のんびりできる土曜日の夜,饅頭を食べながら,フランス対アルゼンチン戦を見てみたいと思います。アルコールに合うかが問題ですが,一応,「酒饅頭」ということで,アルコール成分はいくらか入ってはいますね。

とりあえず,この状態で待機中ですが...どうみても合わないかな。

2018年6月17日日曜日

#21美で music a@rt #オーケストラ・アンサンブル金沢(#OEK)設立30周年記念「時・空間」に参加。OEKメンバーによる弦楽四重奏と #小尻健太 さんのダンスのコラボ #oekjp

本日は金沢21世紀美術館で,music a@rtシリーズ:オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)設立30周年記念として,OEKメンバーによる弦楽四重奏とダンサーの小尻健太(尻の字は「㞍」なのですが,環境依存文字になってしまうのでこの字にしました)さんが美術館内で共演するというとても面白そうな企画があったので出かけてきました。

21美とOEKとは,前音楽監督の井上道義さんが,21美が大好きだったこともあり,館内で色々と企画を行っていましたが,ここ数年はクリスマスシーズンの企画だけだった気がします。

今回はヴァイオリンのトロイ・グーキンズさん,若松みなみさん,ヴィオラの古宮山由里さん,チェロのソンジュン・キムさんが出演し,西洋音楽300年の歴史をたどった後,最後に小尻さんと共演という趣向でした。また,OEKの演奏に先立って,少し違った場所で,小尻さんが単独でパフォーマンスを行いました。

公演は11:00と13:00からの2回行われました。私は11:00からの方に参加してきました。こういうイベントはいつもそうなのですが,パフォーマンスが始まると「何だ,何だ?」という感じで人が集まってくる「立見効果」というのがあります。第1回の方も,続々と人が集まってきて,大道芸を楽しむような趣きもありました。こういうのも狙いの一つですね。

演奏中の写真は除いて,写真と一緒に紹介をしましょう。

まず入口です。
21美はいつもどおり朝から盛況でした
会場の情報ラウンジです。

演奏会場の「情報ラウンジ」。30分ほど前に行ってみると
準備中でした。ビーズクッションが良いですね。
 
これはどうみてもOEKメンバー用の椅子ですね。
 最初にダンスの行われる「光庭」へ。
このマイケル・リンの「壁紙」が閉鎖中なのはとても残念ですね。

「雲を測る男」も気持ちよさそうでしたが,本日は,測る雲があまりなかったですね。

ダンスはこのあたりで行われました。
その後,再度「情報ラウンジ」へ。

その頃,小尻さんは...外の芝生の上で踊っていたようです。

OEKの演奏については,情報ラウンジのフワフワのカーペットの上で聞きました。途中で退出した人がいたので,「かぶりつき」というか大相撲で言うところの「砂かぶり」のような場所で聞くことになりました。これも楽しかったですね。演奏されたのは次の曲でした。

演奏曲目(作曲年)

  • バッハ/エア(1731)
  • モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク~第1楽章(1787)
  • シューベルト/楽興の時第3番(1823-1828頃)
  • プッチーニ/菊(1892)
  • ショスタコーヴィチ/ポルカ(1931)
  • 一柳慧/インタースペース~第4楽章(1986)

前半,おなじみの曲が続いた後,だんだんとマニアックな世界へと入っていくような構成でした。上述のとおり,大変間近だったので,例えば,レガートとピツィカートの切り替えであったり,ちょっとしたニュアンスの変化などがとてもよく分かるのが面白かったですね。一柳さんの曲については,通常のホールだとかなり晦渋に聞こえたかもしれませんが,これだけ間近だと,初めて聞く人でも,演奏そのものの迫力に引き込まれたのではないかと思います。

この一柳さんの曲についてだけは,小尻さんのダンス付きでした。人間というのは地球上に暮らしている限り,重力を意識せざるを得ないのですが(聞いているうちに,だんだんと姿勢が悪くなってくるのもそのせい?),それに逆らい,空間を支配しようとする動きがダンスなのかな,と思いながら見ていました。そして,音楽の方は,通常何となくダラダラと流れていく時の流れに,色とメリハリを付ける働きがあると思いました。

アートというのは,「空間の広がり,時の流れ」を日常と違った風に感じさせてくれる働きがあるのではないかと思いました。その一方,こういうパーフォーマンスは,ただボーッと浸っていれば良いのだと思いいます。アーティストたちの作る,少し違った時空間に浸る楽しみもあると思いました。
終演後です。
この企画,是非続編にも期待したいと思います。OEKでなくても,ピアノ演奏あたりでも良い気がします。窓の外,雨が降る時に武満徹のピアノ曲を聞いたり(こういう設定になるか分かりませんが),展示室内で音楽を聞いたりという企画も面白いと思います。

 情報ラウンジのすぐ隣が「タレルの部屋」です。恒例の観測をしてきました。
この部屋に入ると,なぜかすっと気分が変わります。

ちょっとずらして撮影しても,それはそれで趣きがあります

影(というか光)も■になっていました。
それにしても,この日はとても爽やかな気候でした。梅雨に入っているはずですが,絶好の行楽日和だったかもしれません。
 

21美の前にも「氷」が登場
銀色の「まる」と緑の木の対比も美しく感じました

その後,金沢城の周りをあてもなく自転車で一回りしてきました。

アメリカ楓の通です。

大手堀です。

白鳥路の入口

村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」にこういう感じの
像が出てきていた?記憶は定かではありません。
白鳥路は昔から好きです。観光地なのか?観光地でないのか?
その微妙にローカルな感じが良いですね。



2018年6月16日土曜日

先週~今週末は #泉鏡花 #徳田秋聲 #室生犀星 #金沢三文豪 の記念館巡り。本日は #鏡花記念館 で #金沢湯涌夢二館 の学芸員の川瀬さんによる#千章館 刊の夢二装幀本のお話。本の装幀の世界は面白いですね

先週から今週にかけて,泉鏡花,徳田秋聲,室生犀星の金沢三文豪の記念館を巡っていました。金沢市内の美術館や博物館では,結構頻繁に,ギャラリー・トークであったり講演会を行っているので,入場料だけで色々と面白い話を聞くことができます。

本日は泉鏡花記念館で行われた「千章館発行の竹久夢二著書・装幀本を中心に」という講座に参加してきました。実は,この講座,金沢湯涌夢二館の学芸員の川瀬千尋さんが担当をしていましたので,鏡花記念館に居ながら,夢二についてのお話も聞いたことになります。

というわけで,順に紹介しましょう。

先週は,徳田秋聲記念館で企画展「秋聲をめぐる人々:文壇星座観測」に行ってきました。


秋聲は,明治・大正・昭和のかなり長い期間にわたり,第一線で活躍した作家です。その各時代ごとに秋聲と文壇の作家たちのつながりを秋聲とやりとりした手紙を中心に展示したものです。さすが秋聲というつながりの多さです。
取り上げられている作家の生きた期間を示す図。赤が秋聲です
ギャラリートークの時に学芸員の方が,特定のテーマを掘り下げると展示できないが,今回のような形ならば展示できる「お宝」も多いので今回はこのような形を取ってみたとのことでした。直筆の手紙などが多かったのですが,こうやってみると,正宗白鳥の文字が味があってよいな,と思いました。



室生犀星記念館では企画展「旅する犀星:北信越編」を行っていました。晩年は「旅嫌い」で通した犀星の旅行に焦点を当てたものでした。犀星の場合,犀星自身の文字が個性的です。原稿用紙の中に小さく書くので,大変「かわいい」文字です。
常設展示の中には,犀星と同時代の文豪との「つながり」を示したパネルがありました。鏡花と秋聲については,かなり好き嫌いが激しかったようで,この両者は互いを意識しつつも接触を避けていたようです。それに比べると,犀星はどちらともつながりがあり,「人間ができているのでは?」と思ったりしました。
犀星関連情報ですが,6月25日(月)に犀星原作,山田洋次脚本による「あにいもうと」がTBS系列で放送されます。これも注目ですね。大泉洋&宮崎あおいが兄妹役で共演するということで,もしかしたら,寅さんとさくらのような雰囲気になるのでしょうか?
ミュージアムショップを見ていたら,A5サイズのクリアサイズを売っていたので,買ってみました。最近,私自身,庭掃除に凝っている(?)ので,『庭を造る人』の装丁をデザインしたものです。小型のカバンに入れるのに使ってみようと思います。

さて,本日行ってきた泉鏡花記念館では,上述のとおり講座を聞いた後,企画展「日本橋:鏡花,雪岱,千章館」を観てきました。





今回の展示は,鏡花の小説『日本橋』の版元である千章館の社主・堀尾成章の自宅からこの作品の自筆原稿をはじめとして貴重な資料が続々と出てきたことによります。堀尾家旧蔵の資料の中には,鏡花作品だけではなく,竹久夢二が装幀を行った千章館刊の資料も含まれていたので,今回,夢二館の学芸員の方が講座を担当することになったようです。夢二と金沢の関係など,基礎的な部分から説明をしていただいたので,「3文豪+1」の情報を得ることができた感じです。

それにしても,成章館出版の本の装丁は,凝っています。小村雪岱による鏡花『日本橋』の装丁は純日本風でありながら,洗練されたデザイン性もある素晴らしいものですが,今回紹介された,夢二による,純日本風から少しモダンな感じへと少し冒険をしているような装幀の数々(といっても4点だけなのですが)も全く古びた感じがしませんでした。成章館自身は,活動期間が短かったのですが,これもあれこれ凝り過ぎていたのが原因だったのかもしれません。それだけ,本の装幀の世界というのは,面白く,奥の深いものなのかもしれませんね。

講座の中で,夢二は鏡花のファンだったようだが,鏡花の方から夢二に対するアクションはなかった(残念)といったお話がありました。時代的には十分重なり合っていたようなので,夢二装幀による鏡花の本というのが実現していたら面白かっただろうなと私も思いました。

さてこうなってくると,残るは石川近代文学館です。ここでは「開館50周年記念:石川近代文学館作家大集合」という展示を行っています。
ギャラリートークは行っていないのですが,その代わり,地元の劇団員による朗読などを毎月のように行っています。うまく時間が空けば,行ってみようかなと思います。

ちなみに今回の「3館めぐり」ですが,次の「旅ぱすぽーと」を使いました。観光客向けのものですが,一つ持っておくと便利です。団体料金(各館250円)で入ることができます。

3館の入場券はそのまま,本のしおりにできそうな大きさです。

2018年6月2日土曜日

#金沢百万石まつり 暑そうだったので行列には行かず #石川県立美術館 で #日展 を鑑賞。その後,久しぶりに #成巽閣 へ。夜は #金沢城公園 での #百万石薪能 へ。良い雰囲気でした。

本日は金沢市祭「金沢百万石まつり」の行列の日だったのですが,パスをして,石川県立美術館で日展を観てきました。百万石行列の方は,今年は高橋克典さんが利家,羽田美智子さんがまつ,ということで,近来まれに見る(?)豪華さでしたが,やはりどう見ても「午後からは暑くなりそう」ということで止めにしておきました。
美術館の前の通りです。緑がきれいでした


日展を観に行くのは,3年ぶりのことです。主に洋画や日本画を中心に充実した作品をたっぷり観てきました。日展の作品の場合,比較的オーソドックスな具象画が多く,「きれい」「本物みたい」「緻密だ」という感じで,分かりやすいのが良いですね。

若手作家の作品は気合いが入っているのが目に見えて分かるような作品が多く,大家の作品については余裕や軽みがあり,個性が自然に出ているようなものが多いのではないかと思います。個人的には,深さや密度の高さの感じられる作品が好きです。そして,結果的には各種入選作にそういう作品が多かったと思います。反対に発想やコンセプトが安易な作品は「イマイチ」と感じます。
県立美術館の休憩コーナーから見る緑。気に入りの場所です

展示室では,丁度,石川県出身の日本画の出展作家さんが,日本画コーナーの作品の解説をされていました。解説を聞きながらだと,「着目ポイント」を教えてもらえるのが良いですね。日本画の場合,洋画の場合以上に,絵の表面の肌触りのようなものが多彩で,どういう素材を使って,どれくらい厚く塗るか,薄く塗るかがポイントなんだなと思いました。

具象的な作品が多いと書いたのですが,かなり幅は広く,具象的なものから,デザインに近いものまで,淡い色合いからカラフルなものまで,色々な作風が混在しています。その中から好みの作品を探すのがこういう展覧会の楽しさでしょうか。

個々の作品では,解説者の方がいわれていた,森美樹の「羽音」という作品のフレスコ画を思わせる独特の清潔なムードが良いと思いました。
https://nitten.or.jp/artwork/exh170109

洋画では,ナカジマカツの「樹海」という作品の,女性のリアルな表情が背景の中からグッと浮き上がってくる感じが目を引きました。
https://nitten.or.jp/artwork/exh170285

熊谷有展のオレンジ色の点描作品がすごいと思いました。
https://nitten.or.jp/artwork/exh170198

展覧会を観た後,成巽閣に行ってみました。


前田家の梅鉢の家紋が入っているのを見つけました

今回行こうと思ったのは,入場無料になる券を持っていたからなのですが,時々行ってみるのも良いものです。縁側(何と呼ぶのでしょうか?)にドカっと座って庭を眺めるというのは,結構贅沢な気分になります。



2階の方は群青色の天井の群青の間が有名です。それに加えて,窓から眺める景色もとても気持ち良いものでした。


昼間はのんびりと過ごしていたので,その分,夕方から金沢百万石まつりに参加してきました。日頃,能を観る機会がないので,金沢城公園で毎年無料で行っている,百万石薪能を観てきました。

兼六園も入場無料でした



この五十間長屋の前で行われました
今年の主な演目は,狂言が「二人大名」,能の方が「葛城」でした。21:00頃まで行っていたので,少々腰が痛くなりましたが(レジャーシート持参で体操の座り方で座っていたのですが,正座の方が楽だったかも),「段々暗くなっていく空,段々明るくなる薪」といった雰囲気の中での,荘厳さのある能というのは,室内では味わえない魅力があります。
子供たちによる「前座」の舞台の後,火が入れられました。

オリンピックの聖火同様,本物の火には何か力がありますね。
狂言の方は,エラい人たちが一杯食わされる,お決まりのパターンですが,あれこれ体を張ったパフォーマンスがあり,終盤に行くほどリラックスした気分になってきました。

能の「葛城」の方は,鳴り物+地謡入りということで,まずは金沢城内に響く音が良いなぁと思いました。演目の方は,葛城山を通りかかった山伏と女神の話です。女神の羞恥心のために岩橋の架橋が遅延している...ということで,どこか泉鏡花の物語にでも出てきそうなキャラクターだなあと思いました。終盤になって,面を付けた女神が豪華な衣装で出てくるというのも,何とも言えずドラマティックです。この「静かなドラマ」というのが良いですね。
中入り前
実は,何を謡っているのかは,よく分からないのですが,薪能の場合,燃えている炎をじっと見ているだけで,間が持つようなところがあります(暖炉の火を見るような感じですね)。
中入り後
前田のお殿様もこんな感じで観ていたのでしょうか?日中の賑やかな祭りも良いのですが,夕方以降の「薪能」も金沢百万石まつりには欠かせない要素だと思いました。

# 能の写真については,肖像権があるので,「写真コンテスト」以外には利用不可とのことでしたが,何と言っても,いわゆる「インスタ映え」するイベントなので,やや小さめにして掲載してみました。

良く見えませんが,結構大勢のお客さんが入っていました

兼六園下の土産物店の店頭に貼ってありました。
現在アイスショーのため金沢に来られているようですね。