2016年5月29日日曜日

しんたてコーヒー大作戦 このイベントもすっかり定着しましたね。結構暑い中,大勢の人が楽し気にコーヒーを飲んでいました。

本日の午前中は,JR金沢駅でエキコンを聞いた後,自転車で新竪町商店街でやっていた「しんたてコーヒー大作戦」に出かけてきました。何件出店していたのか分かりませんが,商店街全体に渡って,沢山のコーヒー屋台(?)や軽食の店が出ていました。

金沢には,和菓子+お茶の文化が古くから定着しているのですが,その延長のような感じで,コーヒーの消費量も多いようです。そのことがこのイベントのベースにあると思います。というわけで勝手に写真を撮ってきましたので,雰囲気を紹介しましょう。

商店街の入口です。

ちょっとポスターのようには見えませんが,イベントのポスターです。 

取りあえず,飲みながら歩くため,商店街に入ってすぐの店でアイスコーヒー(S)を購入。珠洲市から出店している店でした。


ワッフルも大変うまそうでした(後で購入しました。)。

隣には下駄屋(?)。コーヒーに便乗して,普通のお店にも結構お客さんが入っていたようです。

手書きの看板やメニューが多いのも特徴です。

この万年筆の専門店が開いているのを初めて見ました。




商店街の途中にはお寺があります。この雰囲気も良いですね。


靴磨き教室もやっていました。個人的には関心があったのですが...

「パンのみみ」のラスク。見ているうちに何となく欲しくなったので購入。


このお寿司屋さんは,この商店街のランドマークという感じです。


古書店のオヨヨ書林。

この雑貨店も賑わっていました。イベントに参加しながら,自然に古書店や雑貨店巡りもできてしまうのが良いですね。

商店街の出口(新竪町小学校側)です。最初から最後までこんな感じで人が入っていました。

奥が新竪町小学校のグランドです。

その後,もと来た道を戻りました。

この店で,二杯目。エスプレッソを頼んだら,あまりにも量が少なかったので,お湯を追加してくれました。そうなると「アメリカン」になるとのことでした。

この店はいちばん人気だったかも。「何の列?」とよく分からずに列に並んでいる人もいたかも?


最後にワッフルを買って食べました。

新竪町商店街の竪町側入口の目印は,何といっても天狗ですね。

さてその後,自転車でフラフラと里見町付近に紛れ込んでしまいました。滅多に来たことのない場所でしたが,非常に趣きのある住宅が並んでいました。観光地ではない金沢らしさがしっかり残っている地区ですね。

その後,金沢21世紀美術館方面へ。お馴染みの甘味処の2階に不思議な飾りつけがされていたので撮影。アートの一種でしょうか?

金沢21世紀美術館前。今年の金沢百万石まつり用の飾りが出ていました。例年とはちょっと違った飾りですね。

その後,昨日に続いてしいのき迎賓館裏へ。何をやっているかな?と思って行ってみると,「囲碁フェスタ」というイベントをやっていました。金沢城の石垣を背景に囲碁を打つのも気持ちよいかもしれません。それにしても多目的な空間です。

最後は石川門の写真。雲の雰囲気が変わっていたので,撮影。

この時期,金沢市中心部では,商店街や公園を舞台とした野外イベントを毎週のように行っています。定番観光地を巡るだけではなく,こういったイベントを巡るのも楽しいのではないかと思います。年々,こういうイベント巡りが好きになってきました。ちょっとした運動にもなるし,なかなか良いものです。

改組新第2回日展金沢展。具象的な絵画作品を中心に鑑賞。じっくり観てきました。その後,ベルギー・ビールウィークエンド2016。雰囲気だけ味わってきました。

土曜日は午後から石川県立美術館で行われている改組新第2回日展の金沢展を観てきました。日展については,数年前,審査に不正があったことが問題になりました。その問題点を改善するために,外部審査員を加えるなど,審査の透明性を重視するように昨年から運営を見直したようです。そのこともあり「改組新第2回」という,ちょっと不思議な「回数」になっています。


日展については,伝統的な作風の具象芸術が中心ということで,例えば,金沢21世紀美術館に展示されているような作品とは全く違った傾向の作品が並んでいました。「わが国最大,最高水準の総合美術展」というチラシのコピーどおり,力がこもった,しかも多様な作品がぎっしりと詰まっているという展覧会です。

この日の午後は,洋画コーナーで作品の解説を行っていました。それを半分ほど聞きながら見ることにしました。結構,じっくりと解説しており,面白かったのですが(特に作家の人物像が分かると見方が変わるところがあります),やはり段々と自分のペースで観たくなってきたので,途中からは「別行動」にしましました。

作品ごとに「別世界」を作っているのが,日展の特徴だと思います。自分が審査員なら...という設定で観たのですが,やはり,「特選」という札のついている作品が良いなぁと感じました。

自分自身,どういう作品を高く評価しているのかなぁと自身の頭の中を整理してみると...コンセプトが見え透いている作品よりは,何だか分からないけれども迫力がある作品。徹底した仕上げにこだわっている作品。色が深い作品。深刻過ぎない作品。といったのが好きだと分かりました。

結局,コンセプトがしっかりと形になっている作品が良いのだと思います。それと作品を即物的な「物体」として見た時の「質感」に迫力や面白味があるかどうか,という点も重要だと思います。これは,現物を見ないと分からない部分です。

ある静物画の解説を聞きながら,「この作品は,時を感じさせる」と言われていたのも面白いと思いました。静止画像なのにどういう工夫で「動き」や「歴史」を感じさせるのか?そういう観点で観ると,また楽しめそうです。

それと日展の重鎮と呼ばれる人たちの作品を鑑賞できることも重要だと思いました。オーソドックスな風景画であったり肖像画だったりするのですが,そういう作風が許されるのは,やはり重鎮だからだと思います。しかもその中に常に前作を越えようとする創意工夫もあります。

全体的にオーソドックスさとそれに挑む作品とのせめぎ合いのようなものを感じました。

洋画と日本画以外については,さすがに疲れたので,すーっと流して観ました。機会があれば,工芸や書道なども解説付きで鑑賞すると,また違った見方ができるのかな,と思いました。

展覧会を観た後,いしかわ四高記念公園でおこなっていた,ベルギービールウィークエンド金沢2016に行ってきました。ただし...流石に1人で参加しにくかったので,眺めるだけにしました。以下,写真で紹介しましょう。

各ビールについての説明が書かれていました。

低音のビートの効いた音楽が流れていましたが,このスペースにお客さんは少なかったですね。夜になるともっと増えていたことでしょう。

やはり飲みたくなったので,販売コーナーで自宅用に2本購入。

何を買えば良いのか分からなかったので,「いちばん普通のベルギービールは?」と尋ねたところ,「ヴェデット・エクストラホワイト」を薦めてくれたので,まずこれを購入。もう1本は一ひねりあるもの,ということで,その隣にあった「ヴェデット・エスクストラIPA」を購入。

夕食の時に開けてみたのが次のとおりです。

冷え方が足りなかったので氷で冷やしました。美味そうに見えます。

フルーティなビールでした。
こちらの方が濃い味で,さらに好みでした。
個人的には,「ビールを飲むなら,味のあるビール」が好きなので,このベルギー・ビールは好みにぴったりです。来年も行われるならば,今度は是非,野外で飲んでみたいと思いました。

ちなみにこの日ですが,しいのき迎賓館の裏でも似たようなイベントをやっていました。こちらの方が参加しやすかったのですが...我慢しておきました。

2016年5月22日日曜日

室生犀星記念館で展示「蜜のあはれ」を見た後,久しぶりににし茶屋まで散歩。さらに犀星の道へ。

このところの金沢は,安定した行楽日和が続いています。本日は,自転車で室生犀星記念館まで行き,展示「蜜のあはれ」を見てきました。これは,4月に全国公開された室生犀星原作の同名の映画にちなんでの展示です。

犀川大橋を渡るのは久しぶり
犀川大橋から下流を眺めたところです。
記念館に到着
  
この作品は,老境にある作家と少女に変身した金魚が延々と会話をするという,犀星の晩年に書かれた一風変わったの幻想小説です。実は映画の方は見損なってしまったのですが(もしかしたら,金沢地区ならばどこかでやっているのかも?),原作は,半分ほど読んでいたので,その記念として行くことにしました。

1階の常設展示は犀星の人生と交友関係などを,原稿,遺品,写真,パネルなどで説明したものです。これは他の小説家にも共通すると思うのですが,関東大震災というのが,活動に影響を与えているようです。犀星の場合も,震災後,金沢に一旦帰郷しています。このことが,その後の小説家としての活動にプラスになっているようです。

「蜜のあはれ」の展示は,2階で行っていました。原作の小説はいくつかの章に分かれており,それごとにパネルや展示が飾られていました。もう一つの展示室には,映画「蜜のあわれ」で実際に使われていた赤子(二階堂ふみ演じる「金魚の化身」の役名)の衣装などが展示されていました。金魚をイメージさせる真っ赤なひらひらとしたドレスです。この赤のイメージが映画そのもののイメージにしっかりつながっており,「見てみたい」と思わせますね。
映画のチラシです。この赤い衣装(多分)が展示されていました。
記念館内の展示。この木は杏のイメージ(だったと思います)
 というわけで,お土産に「蜜のあはれ」の赤を基調とした一筆箋を購入してしまいました。この金魚のイラストも文字も犀星自身によるものというのが面白いですね。特に金魚のイラストは,良い味を出しています。晩年の犀星が描いたと思うと嬉しくなります。

さて,その後,せっかく野町付近まで来たので,にし茶屋街まで行ってきました。私が子供の頃,家族で繁華街に出てくる時には(例えば,片町にあった大和デパートに行く時),北陸鉄道の野町駅からにし茶屋街を通り抜け,犀川大橋を渡って,片町まで歩いていました。そのことを思い出して懐かしくなりました。

この寺は犀星が幼少時代を過ごした「雨宝院」です。犀川大橋のすぐ近くになります。



にし茶屋街も,近年はかなり様変わりしており,観光客もちらほら歩いていました。ひがし茶屋街と違って,ほぼ片側にしか古い町屋が残っていないのですが,西茶屋資料館という建物ができおり,小説家の島田清次郎関連の展示がされていました。西料亭組合事務所の方も綺麗な感じになっており,全体的に観光地っぽい雰囲気になっていました。

西料亭組合事務所
西茶屋資料館の中のパネル
西茶屋資料館の2階は,「お茶屋遊び」の雰囲気を伝える楽器などが置いてありました
金沢百万石まつりのチョウチンが良い味を出していました。
その後,犀川大橋まで戻り,「犀星の道」を通って犀星の碑まで行ってみました。

この辺はサイクリング,ウォーキング,ランニングにちょうど良い感じです。
犀星の文学碑・これも杏色?
映画「蜜のあわれ」については,そのうち機会があれば,是非観てみたいと思います。犀星自身は,フランス映画「赤い風船」の影響を受けて,この小説を書いたとのことです。結構短い映画で,一度観た記憶はあるのですが,そのうちに映画と犀星に焦点を当てたビジュアルな展示があっても面白いと思いました。