2015年3月29日日曜日

巣立ちの記念に回転寿司

4月から子供が県外の大学に進学することになったので,本日はその送別を兼ねて,夕食は回転寿司店に行ってきました。このところ,仕事の件でも,別の家族の件でもバタバタしており,子供とゆっくり過ごすこともできなかったのですが,最後に好きな寿司でも食べようということになりました。

出かけてきたのは,金沢の某チェーン店の回転寿司です。最近は回転寿司でも流れているのを取るよりは,タッチパネルで注文する方が主流ということで,個人的には「釈然としない...」部分もあるのですが(それならば食品サンプルでも回せば良いのでは?という気がします),確かにこの方が楽ですね。

いきなりですが飲食については,経済学の「限界効用逓減の法則」が当てはまりますね。Wikipediaによると「一般的に、財の消費量が増えるにつれて、財の追加消費分(限界消費分)から得られる効用は次第に小さくなる、とする考え方。」ということで,例として「最初に飲むビールは2杯目に飲むビールよりうまい」というのが上がっています。

ただし,違う種類のものを消費する場合は,ちょっと複雑です。「回転寿司に来たからには,まずは回っているものを食べたい」と思ってしまう私の場合,ついつい,ややランクは落ちるけれどもベルトの上を回っている中で好きな寿司を最初に食べてしまいます。「お腹が空いているときは何でも同じ」みたいな法則もありそうなので,これもまた理に適っていると思います。

というわけで,瞬間的に「カニみそ」を食べて,取りあえず大満足しました。その後は,パネルを交えて,いつもよりも太っ腹になってあれこれ注文しました。写真入りでご紹介しましょう。

「海鮮月見」などの「合わせ技軍艦巻」みたいなのが結構好きです。右側はブリの何とか(忘れた)です。

左がノドグロです。思い切って皿の色が違うのを食べてみましたが,個人的には「そんなに騒ぐほどのものか?」という感じです。むしろ,右側の甘海老の方が好きですね。

 

これは「本日のおすすめ」みたいな皿だったと思います。真ん中がズワイガニです。

 「ブリのアラ汁」と真鯛を食べて,そろそろおしまいにしようと思ったのですが...

ワサビナスというのが食べたくなり,追加。

以上でおしまいです。その他にもいくつか食べているので,満腹しました。子供の方も思い残すことはないでしょう。多分。

2015年3月22日日曜日

中島京子講演会「妻が椎茸だったころ」@金沢文芸館を聞いてきました。中島さんの小説作法が披露されました。観光客気分で浅野川周辺を中心に観光地をチェック

春分の日は祝日なので,本来は3連休になるところですが,今年は土曜日に重なったため,残念ながら3連休にはなりませんでした。その分,金沢では大変天候がよく,北陸新幹線で金沢に来た多くの観光客を,ほんわかともてなしているようでした。

「気分だけは連休」という日曜の午後,金沢文芸館で行われた中島京子さんの講演会を聞いてきました。この日は石川県立図書館の方では,原田マハさんの講演会も行っており(ほぼ同じ時間帯!),大変迷ったのですが,先日,テレビで放送していた映画「小さいおうち」がとても良かったので,その原作者である中島さんの講演会の方に行くことにしました。
中島さんは,この『小さいおうち』で直木賞を受賞した後,昨年は,今回の講演のタイトルのにもなっている『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞を受賞しています。今回の講演は,この作品(5編からなる短編集です)を例として,「どういうきっかけでこれらの作品は書かれたのか」「中島さんの小説はどういう風に作られているのか」といった観点から,お話をされました。質疑応答を含め,全体で丁度1時間ぐらいでしたが,大変分かりやすく話がまとまっており,中島さんの「小説作法」や「小説観」がよく理解できました。


いつものようにメモをしながら聞いていましたので,その概要をお伝えしましょう。
# 以下の見出しは私が勝手に付けたものです。

■前置き
  • 今回は北陸新幹線で金沢に来た。軽井沢にはよく来ていたが,長野から金沢までの距離が近いのに驚いた。
  • 金沢に来て,早速,寿司を食べた。カスゴ,ノドグロ...その後,観光もした。
  • これまで金沢に5回来ており,とても良い印象を持っている。その思い出が作品に反映している。(例)『東京観光』という短編集の中に「なぎさドライブウェイ」が登場
  • その後,仕事で「松本清張作品のロケ地めぐり」という企画があり,七尾線で能登方面に行った。
  • 『小さいおうち』のラスト・シーンには「金沢の近くの海辺」が出てくるが,これは羽咋付近のイメージ。山田洋次監督も羽咋付近でロケを行ったようだ。この作品の最後は,実は「金沢にあるホテル」でもう一つ謎が解けて終わる形になっているが,これが金沢だということには,皆さんあまり気づいていない。金沢は物語のある場所なので,自然に登場したのかもしれない。
■「妻が椎茸だったころ」はどうやってできたか?
  • この作品は,実は,泉鏡花文学賞を受賞する前に,もうひとつ賞を受賞している。それは,「日本タイトルだけ大賞」。知らない間に受賞していた。
  • タイトルのインパクトだけで選ぶ賞。喜んで良いのか?悪いのか?その意味でも,泉鏡花文学賞を受賞できて,大変うれしかった。
  • この作品には,講談社の「小説現代」に連載していた5つの短編を収録している。それぞれについて,「どうやってできたのか?」を紹介。
■「リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い」について
  • 外国人のおばあさんが出てくる,アメリカを舞台とした,ホラー・テイストを持った作品。
  • 中島さんは30代の頃,アメリカで生活していた頃,シアトルの郊外に住んでいた。アメリカでは自動車免許を持っていないと大変不便である。
  • その時,「ここで道に迷ったら,行方不明にになり,誰にも分からないかも」という恐怖感を持った。そのことが怖い話になった。
  • 「日本人が完全に英語を聞き取れない」という言葉の問題もテーマになっている。
  • 間違って受け止められたり,齟齬があったりするのはイライラするが,面白くもある。そういう部分は小説のテーマになる。
■「ラフレシアナ」について
  • 食虫植物(ラフレシアナ)の話。前作に続いて「怖い話を書いてほしい」という依頼で書いたもの。
  • 「人を食った」という表現もあるが,例えば,食虫植物が大きくなって人間も食べたら...などと考えると怖い。そういったことを連想しながら書いた。
  • 食虫植物を大切にする「変な男の人」が登場する。語り手は「私(女性,一人称)」である。この短編集の中ではこの作品だけが,一人称による語りになっている。
  • 一人称の語りの場合,「その人の考え方」しか読めないという構造になる。「私」の見ていない現実というものもあるはずが,その情報は与えられない。どうしたら,そういった情報を渡せるかが工夫のしどころであり,面白さである。
■「妻が椎茸だったころ」について
  • 最初の2つの作品は「人が悪そう」な作品が続いたので,この作品は違うタイプのものにしたかった。
  • 妻を突然死で亡くした夫が,妻の行っていた料理学校に行って,ちらし寿司を作る話である。
  • この作品がなぜ生まれたのか,はっきりしないが,プロットを特に作らずに,二転三転しながら書き進めたものである。そのうちに,突然,「初老の男が乾物の椎茸と格闘するのは大変だろうなぁ」という思いが出てきた。その「思い」が動き出して小説になった。
  • 最初の2作を作った後,「自然界にあるものを題材にしたい」という決まりを思いつき,題材は「きのこ(菌類)」にすることだけは決めていた。
  • 「キノコ文学」というジャンルがあり,面白いものが多いので,自分でも書きたいと思った。
  • 「妻は果たして椎茸だったのか?」。私はそう思っている。
■「蔵篠猿宿パラサイト」について
  • 隕石を大事にしている温泉の話。菌類に続いては「石」の話にした。
  • おじさんと女子大生が出会うのだが...なせこうなったかは忘れた。
  • 昔,オシオ君という石を集めている同級生がいた。このオシオ君の話がスタートになった。
  • オシオ君は,どんな石でも集めている人で,「すごい」と思った。なぜ集めるのか尋ねたところ,「石はひとつひとつ全部違うから」とオシオ君は言った(SMAPのあの曲のよう?)。それを聞いて,すごいと思った。そこに真実があると思った。
  • しかし,オシオ君の話は抜け落ちてしまい,代わりに韓国人と旅行をした時の話が加わった。
  • 隕石の名前は,見つけた場所の郵便局の名前をつけるらしい(# 「へぇ」という話でした)。
■「ハクビシンを飼う」について
  • 最後は動物が出てくる話にした。
  • ハクビシンは東京にも増えてきている。一見可愛らしく見えるが,とても凶暴らしい。
  • 中島さんの家にネズミが入ったので駆除してもらったことがある。その時に来た人が大変陽気な人で,「自分はネズミ年。よいネズミもいる。」といったことを話していた。それが元になって「ハクビシンにも良いのがいる」ということになった。
  • 中島さんの話には,あまり若い人が登場しない。年配者を描くのが好きである。そこにハクビシンが駆け回るという話。
  • 「雷が怖い人」が登場するが...これは泉鏡花と共通する。鏡花も雷が嫌いだった。泉鏡花文学賞を受賞したこの作品は,雷でつながりがある。
■作品全体の背景について
  • どの作品も一つの言葉のイメージから連想が広がり,作品になった。
  • 背景には,地球上のすべてのものがつながっているという感覚がある。
  • 「妻が椎茸だったころ」の中では,妻が「椎茸だった頃に戻りたい」と書いている。
  • 東日本大震災とこの作品は,直接関係はないが,震災の頃,「水,土,動物などは一緒に生きている」と意識し,「みんな一緒に被害を受けた」と思った。
  • 自分自身,「食べたもの」で出来ていると思う。例えば,「私はさっき食べたノドグロで出来ている」と思う。
  • 金沢は街の真ん中に大きな公園や緑地があり,川があり,海にも近い。このことが良い。
  • 先ほど森八の裏にある,寺島蔵人邸の庭に行って,樹齢300年のドウダンツツジを見た。そういうものと一緒に生きていることを実感した。
  • こういったことが作品を書かせたのではないかと思う。
■中島さんの小説の作り方
  • 書く前に小説がどうなるかは分からない。書き進まないと分からない。書いているうちに,小説の方が教えてくれる。
  • スティーヴン・キングも,「小説が主,作家はそれに従って書いている」と言っている。私もそう感じることがある。
  • 「人間は人間だけで生きているのではない」という感覚を持つようになって「妻が椎茸だったころ」が生まれた。これが小説の面白さ,魅力である。
■質疑応答(1)「妻が椎茸だったころ」に出てくる料理教室にモデルはある?
 特にない。「主婦の友」の記者をしていたので,料理の先生については,スズキトモコ(?)さんのようなイメージを持っている。

(2)いつ頃から小説を書いていたか?
 中学1年生の頃から書いている。親からは「執筆停止」を告げられたが,その後もずっと書いていた。「小説家になりたい」という人の多くは,「小説を書いていない」ことが多い。これが不思議である。いつでも小説を書いている人が作家になっているものである。

(3)前世は何だったと思うか?
 ウナギは好きだが...自分がそうだったとは想像したくない。

というような感じでした。講演会の後,その場で中島さんの著書を購入した人向けにサイン会を行っていたので,いつもどおり参加してきました。

最近は仕事の方が忙しく,なかなかのんびりと小説を読めないのですが,今回の話を反芻しながら,時間を見つけて,読んでみたいと思います。

この日は講演会の前後,金沢市内をあちこち巡ってみました。新幹線効果は絶大で,浅野川大橋付近のバス停などには,これまで見たことがないぐらいの列ができていました(個人的には,「歩いても大したことないですよ」と言ってあげたい気もしましたが)。



この日はまず,平成中村座が公演を行っている,金沢歌劇座へ。このまま「金沢歌舞伎座」と名前を変えても良さそうな雰囲気になっていました。

市内の駐車場もどこも満車。新幹線以外でも大勢の観光客が来ていたようです。

金沢21世紀美術館もいつもどおり賑わっていました。
金沢の町歩きの面白さのツボは,「用水」だと思っているのですが...あまり,テレビ番組では取り上げられていないかもしれません。
広坂通りにある「世界で2番目においしい焼きたてメロンアイス」の店も賑わっていました。
その後,石川近代文学館へ。「島田清次郎」の展覧会が本日までだったので,さっと見てきました。
「石川の酒」関係のトークイベントには,北陸朝日放送の金子アナウンサーも出演されることになっていたので,行ってみたかったのですが...今回はパス。
以下は,中島さんの講演会の後のコースです。

金沢文芸館
泉鏡花記念館(今回は通り過ぎただけ)

佃の佃煮。ディスプレイにも北陸新幹線をあしらっていました。

暗がり坂(あまり暗くないですが...)を通って
主計町へ。この細い路地が主計町ですね。
浅野川が見えてきました。いつも,しっかり水が流れているのが,浅野川の良さです。

浅野川大橋付近に,新しい店が出来ていました。


浅野川大橋を渡って,東茶屋街へ

あれだけテレビで放送されると,「行ってなくても行った気」になりそうですが...大勢の観光客がいました。昨日はもっと多かったのではないでしょうか。




東茶屋街にいくとまず目につくのが...コールドパーマの看板

そして自由軒というレストラン。この辺の,昭和前期的な雰囲気は,中島京子さんの『小さなおうち』にも出てきそうな感じです。黒木華さんが,ウェイトレスとか出てくるとぴったりですね。

暖簾も見物です。

再度,浅野川の方に戻り,徳田秋声記念館の前を通って(改装したようですね),
梅の橋へ。この橋の上から眺める広々とした感じが大好きです。
本日はこれでおしまい。

桜の開花時期~5月の連休に掛けて...毎週,これぐらいで観光客が来るのでしょうか?いつまでこのペースが続くのか?という気もしますが,「金沢観光も新時代に入った」という感じです。

2015年3月13日金曜日

北陸新幹線金沢開通まであと1日 仕事の後,つい様子を見に浮き浮きとJR金沢駅へ。本当に美しい駅になりました。

地元のニュースだけではなく,このところ全国ニュースでも頻繁に取り上げられている北陸新幹線 金沢開通。いよいよ明日となりました。「あと1日」ですね。

本日は金曜日ということで,特に用事はなかったのですが,ふらふらとJR金沢駅まで行って,様子を見てきました。

先週はまだ柱に覆いがついていましたが,それを取り払うことで見違えるような美しさが出ていました。JR金沢駅はもともと非常にシンプルな構造の駅ですが,新幹線ホームが加わり,構内の各柱に石川県の工芸品をずらりと配することで,堂々とした豪華さが出てきたと思います。鼓門ともてなしドームができたことで,世界の「美しい駅」ランキングの上位に入ったことで話題になっていますが,今回のバージョンアップでさらにランクが上ったのではないかという気がします。

まずは東口から。名称は兼六園口に変わったようです。こういう「光る階段」のある駅も珍しいかも。




駅に入ろうとしたら....装飾用の花を押す人たちに遭遇。明日の式典用でしょうか。




観光案内所前のひゃくまんさん。目立ちます。

各柱には九谷焼などが県内の工芸品がぜいたくに貼って(?)ありました。下の作品は人間国宝の方の作品のようです。





お土産品街(あんと)の方に向かう壁には,大樋長左衛門の作品。



明日の式典はこの辺で行われるのでしょうか?

西口は金沢港口になっていました。


 デジタルサイネージも沢山ありました。その分,ポスターがないので,大変すっきりとして見えます。
こちらには ,「あと10時間」の案内が出ていました。



お隣の石川県立音楽堂の方にも行ってみました。こちらには,ラ・フォル・ジュルネ金沢の看板が出ていました。上の方が妙に明るかったので入ってみようと思ったのですが...

どうも新幹線の撮影用の場所になっているようで,立ち入り禁止になっていました。石川県立音楽堂は,「新幹線が見えるコンサートホール」としてPRできるかもしれませんね。

駅東駐車場から眺めた,鼓門,もてなしドームの夜景です。明日は一日中大賑わいになることでしょう。
実は,明日,私の家族が早速「かがやき」に乗って東京に行きます(一番電車ではありませんが)。別に鉄道ファンというわけではなく,用事があってたまたまこの日に出かけることになったものです。沢山,写真を撮ってきてもらおうと思います。

明日はどれくらい盛り上がるのが,想像がつきません。この鼓門ができたときは「なんじゃこれは?」という感じでしたが,しっかりと「終着駅」の目印になっていますね。

さて,明日はどれくらいの盛り上がりになるのでしょうか?何とかたどり着けるようならば,明日も金沢駅まで行ってみたいと思います。

2015年3月8日日曜日

北陸新幹線金沢開通まであと1週間を切りました。JR金沢駅周辺はすべてが14日に向かって動いているようです。金沢フォーラスには無印良品がオープン

北陸新幹線の金沢開通まであと1週間。JR金沢駅周辺では,すべてのことが「3月14日締め切り」で動いているようです。3月7日の午前中は,金沢フォーラスに無印良品がオープンするということで,午前10:00過に出かけてきたのですが,既に大勢のお客さんがレジに並んでいました。

特に「何が欲しい」というわけではなかったのですが,店頭で販売していた一袋1000円の「文房具福袋」が面白そうだったので,購入してみました。

粗品として,店内に置いてあるスタンプを押してカスタマイズできるノートをもらったので喜んで押してみたのですが...痛恨の押し間違い!心の中で「Oh my God!」と叫びつつ,押し間違いの後は何でもかんでも押してみました。この手の作業は,結構集中力が必要ですね。


金沢フォーラスの入口のデジタル・サイネージです。至るところでカウントダウン中です。


その後,JR金沢駅方面へ。こちらもカウントダウン中

駅の中は,まだ改装工事中で,駅構内の柱の周りでは熱心に作業をしていました。あと1週間で大丈夫でしょうか?

駅構内に観光案内所がオープンしていました。 
その中にひゃくまんさん?...と思ったのですが,一回り小型の「偽物」のようでした。さすがによく目立ちます。

もてなしドーム下では,次のNHK連続テレビ小説「まれ」にちなんでか,輪島市のPRイベントを行っており。輪島朝市のゆるキャラが登場していました。

というわけで,一週間後がどういうことになっているのでしょうか。50年に一度ぐらいの騒ぎになりそうです。

さて,喜んで購入した無印良品の福袋ですが...福袋の常として,微妙に使えない感じですね。無印良品の文房具はデザインが良いのですが,文房具というのは,やはり具体的な目的を持って買うべきものですね。

特に電卓用カバー(一応定価は2500円というのがなかなか微妙な商品で,使えそうで使えないですね。