2014年4月20日日曜日

金沢一箱古本市@よこっちょで古本を購入。横安江町商店街には露店が似合います。帰宅途中,タイ焼きを購入。コーヒーと一緒にゆったりと読書。

先週の土日は夜行バスで東京方面に出かけていたこともあり,このところ疲れが溜まっていたのですが,昨日はゆったりと過ごすことができたので,元気が回復しました。というわけで,本日は午後から横安江町商店街(「よこっちょ」と省略していました)で行われていた一箱古本市にフラフラと出かけてきました。


この古本市はこれまでは主計町茶屋街の裏通りにある源法院というお寺の境内で行われていたのですが,今年は横安江町で行われるようです。横安江町の方が広々として歩きやすいので,やはりこちらの方が買い物しやすいと思います(ただし,商店街そのものではなく,正確には下の写真のとおり商店街の横の空地でやっていました)。

この日は古本以外に骨董品の店も出ていたり,飲食店の屋台が出ていたり,なかなか楽しげな雰囲気でした。私が行った時は,商店街のスピーカーから,地元の大正琴サークルがのんびりと演奏する北島三郎の「まつり」が流れていましたが,そういう長閑な気分の中,古本を眺めるというというのは最高ですね。「いかにも平和」という空気がありました。

というわけで,ついつい300円ほどの本を1冊購入してしまいました。各店舗(というか一箱程度ですが)の店頭で面白そうな本を手にすると,「その本,面白いですよ」とか店主が声を掛けてくれたりします。そういうやり取りがあると,「手に取った 多少の縁で お買い上げ(五七五)」という気分になってしまいます。

実は今日の午前中は,森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) 」という本を読んでいたのですが,その中に「下鴨神社の古本市」の場が出てきました。その印象が頭の中に残っており,「何か1冊ぐらい買うかな」という気分になったのかもしれません。

各店舗の出ている本を見ていると,全体の割合に比べると「ちくま文庫」率が高い気がしました。出版社各社からいろいろな文庫本ブランドが出ていますが,個人的には「ちくま文庫」が結構好きだったりします。というわけで一箱古本市には今後も注目したいと思います。

それと横安江町商店街の道路上で朝市のような感じで露店を開くというのは,もっと頻繁にやっても良いのではないかと思いました。商店街の各店舗に入るのは「しきいが高い」のですが,朝市スタイルだと気軽に骨董品などでも手に取って眺められます。横安江町は店舗数が減少しているのですが,「晴れた土日は露店」という形にしていくと活性化するのではないかと思いました。

帰宅途中,家の近所のタイ焼き屋(正確には何屋と呼ぶべきなのだろうか?)でタイ焼きを買って帰りました。いつも前を通りかかっているだけで,「一度買ってみたい」と思っていたのですが,「古本を読みながらタイ焼きを食べたい...いや,食べねばならぬ」などと決心してしまい,買うことにしました。

これは金沢人の特色のようですが,「和菓子+コーヒーもノープロブレム」です。というわけで,本日の午後は「コーヒー+タイ焼き+古本」で過ごしました。


2014年4月13日日曜日

この週末は法事のハシゴで東京方面へ。それと合せて「東京だよおっ母さん」ツァー

日曜日に親戚の法事が2つあったので,私の母,私の妹と一緒に東京方面に出かけてきました。

このメンバーで旅行するのは,ここ数十年で初めて。もしかしたら私が中学生の頃以来かもしれません。今回は仏教の四十九日に当たる法事と33回忌(こちらは滅多に行わない法事です)の2つに参加してきましたが,こういう法事には「親戚を集める」という効用があります。今回は25年ぶりにおじさんやいとこと会ってきました。さすがに「お互いに年を取った」というのが正直なところでしたが,しばらく一緒にいると「変わらないな」という感じになります。

法事の前日の土曜日の午前中には,東京で生活している子どものアパートに皆で押しかけてみました。行ってみると,”ニトリで買ったけれども作りかけの棚”(2つ)が放置されていました。押しかけた3人が,到着するなり作業に取りかかり,2時間ほど掛けて完成させました(子どもが作業を放棄していたのが分かる面倒くささでした。いずれにしても「一人で作業」は辛いものです)。何のために行ったのか分からない感じでしたが,部屋をかなりすっきりさせることができました。こちらは「親の効用」ですね。その後,みんなで昼食を食べました。

午後からは母が「銀座に行って歌舞伎座を見てみたい。ただし歌舞伎は見なくても良い」ということだったので,地下鉄を使って銀座に行きました。地下鉄の駅は上り下りが多いので結構疲れましたが,母親としても「子ども2人と一緒に旅行できたのが何よりだった」と語っており,島倉千代子の世界のような感じで銀座商店街をうろついてきました。銀座の大通りは歩行者天国になっていましたが,そういえば1970年代に親子で銀座に来た時も歩行者天国をやっていたな,ということを銀座で母とソフトクリームを食べながら,思い出しました。「家族の思い出と絆の確認」といった感じの週末となりました。

その他,撮影した写真をいくつか紹介しましょう。

今回は,金曜日の夜のJR金沢駅発の夜行高速バスで出かけました。乗るのは初めてだったこともあり,やはりよく眠れませんでした。

新宿駅東口に到着。予定よりかなり早く到着しました。

その後,某ガストで朝食。なかなか充実したモーニングセット(500円ぐらい)でした。

活動し始めるまで時間があったので,持参したパソコンでしばらく作業。新聞も無料提供されており,なかなか快適でした。

東京の空です。飛行機雲が重なり合っているのが,東京らしいなと思いました。レンズの汚れも目立ちますが...

歌舞伎座の土産物売り場になぜか「歌舞伎仕様くまモン」がいたので撮影。黒い衣装がよく似合っていますね。

地下鉄東銀座駅も歌舞伎仕様でした。

銀座の三越の1階にあった酢フトクリーム屋さんの店頭。蛇口をひねると酢が出る?

その後,親戚のいる埼玉方面へ。どの列車を見ても「どこか歌舞伎」に見えてしまいます。

最後,母が買ってきた土産物(の一部)を新幹線の中に忘れるなど,かなりの珍道中となりましたが,無事金沢に生還してきました。

2014年4月5日土曜日

金沢市内各地の桜は兼六園を(入場無料)はじめ満開ではなかったけれども,これぐらいの方が上品で良いかも。買い物をしながら自転車で市街地を一回りしました。

先のメッセージに書いたとおり,今日は兼六園で軽く花見をしてきました。その他,自転車で金沢市内をあちこち巡ってみました。それを写真を交えて紹介しましょう。レスピーギには「ローマの松」という曲がありますが,写真集「金沢の桜」といったところです。

まずは兼六園へ。今日は石引通り側から入りました。花見シーズンということで,本日は入場無料。

桜の感じは↓これぐらいでしたが,入場者は結構いました。

何という橋だったでしょうか。混み合っていました。
 

兼六園の中心にある霞ケ池


栄螺山の上から撮影したら,結構面白い感じになりました。

栄螺山の上には...「一見キノコ」がありました


池の鯉

霞ケ池との高低差を利用した「日本最古の噴水」


やはり満開ではありませんね。


展望台から金沢市の山側を望んだところ。

雁行橋。ネーミングはどれも「それらしい」ですね。


これは兼六園の敷地の外ですが,この辺がいちばん満開に近い感じえした。


石川門です。

その後は金沢市街地へ。下の写真は柿木畠の教会のとなりです。「用水+桜」が金沢の特徴かもしれません。個人的には「こういう感じ」が好きです。


こちらは柿木畠を抜けた,金沢市役者裏の桜です。


石川門付近も桜が開花していました。この日は寒かったのですが,宴会の場所取りをしている人たちもいました。

↓桜ではありません。金沢市立玉川図書館の入口前の大きな木は散髪にいった後のような状態。桜とは対照的だったので撮影。どこか現代アート風にも見えます。



寒くなった分,桜の開花期間が長くなると良いですね。

兼六園で軽く花見をした後,中学校吹奏楽部を描いた映画「楽隊のうさぎ」をシネモンドで鑑賞。部活の雰囲気が実に自然に描かれていました。吹奏楽ファン必見の作品かも。

このところ金沢では寒暖の差がかなり激しく,桜が咲き始めたとたんに寒くなりました。今日もかなり寒かったのですが,天気がとても良かったこともあり自転車で兼六園まで行った後,香林坊109のシネモンドで映画を観てきました。



観てきた映画は,中沢けい原作の同名の小説を映画化した「楽隊のうさぎ」です。中学校に入学した後,”不思議なうさぎ”に誘われるように吹奏楽部に入った,ちょっとひ弱な感じの男子学生を中心に花の木中学校吹奏楽部の活動を描いた作品で,楽器の演奏シーン,練習シーン,演奏会のシーンがふんだんに出てきます。



ただしあくまでもドラマの核は主人公の克久を中心とした少年少女の成長にあります。出演者はオーディションで選ばれ,しかも実際に彼らが演奏したものを使っているようです。そのこともあり,画面から出てくる空気感が非常に自然で,「吹奏楽あるある」という感じのリアリティがあります。主人公の克久のセリフはとても少ないのですが,その少なさも「中学男子」的です。

楽器の中ではやはりパーカッション・パートが中心です。女子部員の方がしっかりしていて,元気で,男子部員の方は大人しいというのも「吹奏楽あるある」的です。ティンパニの先輩女子のしっかりした感じとか,実にいい感じです。

登場人物は多いのですが,楽器とセットになってキャラクターが作られているので,一人一人がキラリと光るように描かれているのも素晴らしいところです。ドラマのクライマックスの定期演奏会の場面で,指揮者からの目線で全部員の表情を映すカットがありましたが,そういうシーンを見ると「成長したなぁ」とうるっと来そうになります。

顧問の先生役の宮崎将さんのちょっとボーッとしているけれども音楽を強く愛しているという感じもなかなか爽やかで,この映画の雰囲気にぴったりです。主人公や部員を取り巻く大人たちの出番は少ないのですが,あまりベタベタと描いていないのが良いと思います。3年生部員が引退し,1年生に引き継ぐ場面など,実際の部活ではもっと「ドラマ」があるのかもしれませんが,この映画ではあくまでも爽やかに描いており,映画全体のトーンの統一感を作っていると思いました。

そして,何といってもリアルな音が出てくるのが良いですね。ビゼーの「アルルの女」のファランドールをはじめて通しで演奏したときの,ぎこちなさも「あるある」という感じでした。その他,ホルストの吹奏楽のための組曲第1番という,結構マニアックな曲を使っていたのは,この作品の音楽監督の磯田健一郎さんの趣味に違いありません。

原作ではレスピーギの「シバの女王ベルキス」という,これもまたマニアックな曲が出てくるのですが,この曲の方は使っていませんでした。そもそも原作の方には吹奏楽コンクールを勝ち抜くような展開があった(と思う)のですが,映画の方ではその辺も省略をしていました。コンクールを描き過ぎると,やはりちょっと熱過ぎるのかもしれません(ただし,吹奏楽コンクールを勝ち抜いていくようなストーリーも非常に面白そうですが)。

ストーリーにはあまり関係はないのですが,吹奏楽部に理解のある中学校の近所の魚屋さん(こういうやく役柄には欠かせない徳井優)が小型トラックで走っているとき,なぜか「ローマの松」を聞いていたりするのが妙に嬉しかったりします(ちゃんと定期演奏会も聞きに来ていました)。

というわけで,今回は記念にパンフレットも購入してしまいました。全員の顔写真が掲載されていたので,映画のシーンを振り返りながら眺めてみたいと思います。




ちなみに「楽隊のうさぎ」の原作本も我が家にはあります。我が家の吹奏楽部(しかも打楽器)に入っていた子供も,確かこの本で感想文を書いたことがあるはずです。もう一度読んでみたくなりました。パンフレットには,中沢けいさんと磯田さん,プロデューサーの越川さんの対談も掲載されていました。