2013年4月21日日曜日

本日は,昨日テレビで放送していた映画「テルマエ・ロマエ」を録画で観てみました。

この週末は久しぶりにのんびりと過ごすことができました。本日は,家族と一緒に金沢近隣の大型店で買い物をして,昼食を食べた後,午後からはゴロゴロとコタツに入って(いまだにコタツを片付けられませんねぇ),昨日録画しておいた映画「テルマエ・ロマエ」を観ました。昨年大ヒットした作品ということで,以前から観てみたいと思っていた作品でしたが,来年,続編を作る計画があるらしく,そのPRも兼ねて放映されたようです。

ストーリーは,古代ローマの建築技師ルシウスが,なぜか現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまい,その「素晴らしさ」に感動した後,その工夫の数々を古代ローマの浴場に反映させる...というようなお話です。結構都合よく,古代と現代を行き来できてしまうのですが,文字通りの「風呂つながり」の作品で,気楽に楽しめました。

ただし,この映画の面白さは,9割ぐらいはキャスティングの面白さだと思います。主役の阿部寛をはじめ,見事に「濃い顔つき」の男性俳優が揃っています。ほとんどそのハマリ具合を見るだけで楽しめます。それと,日本の銭湯や温泉につかっている中高年男性俳優たちの脱力感も最高です。イタリア的な気分とと大げさな雰囲気を盛り上げるBGMのオペラアリアの数々も効果的です。

逆にストーリー的にはイマイチという気がしました。原作のマンガは読んだことはないのですが,テレビの画面で見ている限りでは,現代と古代の行き来が結構頻繁,かつ,細切れで,かなりバタバタした感じです。主役のルシウスが日本の風呂を見て,「この国の平たい顔の人たちは...」という感じで心の中で独白する部分が非常に多いのですが,どうもサントリーのBOSSのコマーシャルのトミー・リー・ジョーンズのセリフを聞いているような雰囲気です。

途中,上戸彩がラテン語の本を一夜漬けで読んだだけで,一気にラテン語をマスターしてしまう辺りも「無理があるかも?」という感じでしたが,この辺の少々ユルく雑な展開と濃い顔の男優たちのシリアスな顔つきとの対比などは,他に真似のできないものですね。イタリア人が見ても,大受けしそうな映画だと思いました。

2013年4月20日土曜日

今日一日,村上春樹著『色彩を持たない多崎つくると,彼の巡礼の年』にはまっていました。金沢21世紀美術館に展示中の北川宏人の「色彩をもった若者群像」とも符合

昨日買った村上春樹の最新作『色彩を持たない多崎つくると,彼の巡礼の年』を読み終えました。

村上春樹の作品については,文章は読みやすいのにストーリーが分かりにくい,ということがよくありますが,この作品についてはストーリーもシンプルだったので,一気に読んでしまいました。久しぶりに村上さんの作品を読み,その知的で巧みな語り口に,はまってしまいました。こういう一日も良いものです。

この作品については,何といっても "Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage"という英文を直訳したような”変なタイトル”が印象的です。村上さんにしか許されないタイトルですね。ただし,読み終わってみると,「これしかない」と思いました。

ストーリーは,名古屋在住の多崎を含む男3人,女2人の仲の良い高校生グループの話が起点です。多崎以外は,アカ,アオ,クロ,シロといった色の入った苗字を持っています。多崎だけは,苗字に色が入っていないので「色彩を持たない多崎つくる」ということになります。このグループがある事件がきっかけで崩壊してしまいます。その16年後の現在から過去に遡るのがストーリーの中心です。

後半,かつての友人を訪ね,過去の「なぜ」に迫っていく辺りが「巡礼」という感じでしょうか。そして,何よりもリストのピアノ曲集「巡礼の年」がストーリーの重要な小道具として使われています。「ラザール・ベルマンによるLPレコード」と固有名詞がはっきり書かれているあたりも,村上さんらしいところです。ちなみに後半ではアルフレート・ブレンデルのCDも出てきます。

文章の語り口は,いつもどおりです(朝早く起きて,トーストを食べて,コーヒーを飲んで,水泳をして,シャワーをあびて,さっぱりとした服を着て...みたいな感じ)。どこがで読んだことがありそうな既視感がありますが,個人的には,そういう律儀な記述を読むのが好きだったりします。

ストーリーの中心は,信頼していた友人からの裏切りとそこからの回復ということでしょうか。人と人とのつながり(最近の流行語で言うと「絆」)というものがテーマになっているように感じますが,そこに,多彩で知的な味わいを持つ人間関係が絡まり,独特の味わい(読んでいると,段々テレビとかを見たくなくなってきます)を醸し出しています。「気の利いたセリフ」や「巧いこと言い過ぎ」といった比喩なども含め,いかにも村上春樹らしい,バランスの良い読み物になっていると思います。

ところで...今日の午前中,金沢21世紀美術館に行ってきたのですが,何と「色のついた5人」を見かけました。この小説との符合を見つけ,一人で喜んでいました。

現在行われているコレクション展「ボーダーライン」の展示作品の中に北川宏人による5体の若者の像があります。次のような作品です。
http://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=51&d=8

そのタイトルが,「ニュータイプ2003 ブラック」「ニュータイプ2005 ホワイト」「ニュータイプ2005 グリーン」「ニュータイプ2005 ブルー」「ニュータイプ2003 ワンピース」というものです,1つだけタイトルに色が入っていないことと,1体だけ別の場所に飾ってある点が「多崎つくる」の設定と同じです(多崎だけ他の4人から分かれて東京に出てきていることになっています)。

我ながら結構,面白い発見だと思っているのですが... しっかり「多崎つくる」にはまってしまった1日でした。

2013年4月14日日曜日

金沢21世紀美術館コレクション展I「ボーダーライン」が始まりました。 

金沢21世紀美術館が主催する展覧会は3月以降しばらくお休みでしたが,4月13日から新しい展覧会が始まりました。21世紀美術館の所蔵コレクションを展示するコレクション展で「ボーダーライン」というタイトルです。昨日,観てきました。


展示されていた作品は以前に見たことのある作品もいくつかありました。現代美術も,慣れるのがポイントということで,「久しぶり」という感じで眺めてきました。とはいえ,それぞれの作品の意図が分からないと,わけがわからないので,いくつかの作品については解説をじっくりと読みながら,鑑賞してみました。

そうしてみると...なるほどと思いました。最初に展示してあったレベッカ・ホルン「炎に包まれた8つの髪束」などは,妙にエロティックに見えてしました(この作品ですが,実際にはナイフが動いています)。

木村太陽「Friction/トイレはどこですか」という作品は,色々な速度で針が動いている時計がお互いに触れあったりしている作品でしたが,これも世界の縮図のようだなぁなどと考えてしまいました。

今回の展示作品については,人と人の間の「ボーダーライン」ということで,人と人の間のコミュニケーションや人が集まるコミュニティのメタファーとして鑑賞すると面白いのかなと感じました。

7月15日まで行われているので,またじっくりと鑑賞してみたいと思います。

もう一つ気になったのが,ミュージアムショップ2でやっている「鈴木康広×福永紙工」です。

オリジナルの紙製品をいろいろ売っており,文房具好きとしてはついつい欲しくなってしまいました。次のサイトの商品を販売していました。

http://www.fukunaga-print.co.jp/suzukiyasuhiro/

2013年4月9日火曜日

粋でお洒落な徳田秋声を発見

昨日,一昨日は春の嵐の合間を縫って金沢市内で花見をしたのですが,金沢城の傍のの白鳥路を自転車で通り抜けた時にちょっと面白い光景を見かけました。

白鳥路のちょうど真ん中あたりには,金沢の三文豪の像が立っています。

 
このお三方ですが,よくよく見てみるとそれぞれの像に赤い花が乗せてありました。椿の花でしょうか。3人の中で特にお洒落だったのがいちばん右の徳田秋声でした。
 
 
両手に椿の花を持っていました。すっと背を伸ばしたスーツ姿にぴったりの粋な風情を漂わせており,思わず撮影してしまいました。この銅像については,眼鏡が壊されたりしたこともありましたが,こういうジョークは楽しいですね。別の季節にはまた別の花が合うかもしれませんね。

2013年4月7日日曜日

春の嵐の中 今日も広坂方面へ。ついつい万年筆を購入。いろいろな太さで書くことができる,変わった万年筆です。

本日は全国的に春の嵐が吹き荒れていました。が,金沢ではそれほどでもなく,別の用事があったついでに,今日も広坂方面で行われていた「百万石まちなかめぐり さくら2013」に出かけてきました。ただし,さすがに屋外で行うわけには行かないので,「春ららら市」などはしいのき迎賓館内で行っていました。結構ごちごちゃとしていましたが,結構にぎわっており,野外で行うのとは違った楽しさがありました。

広坂通に行ってみると,花見の雪洞が倒してありました。
 
しいのき迎賓館内では,平松智子さんがマリンバを演奏していました。
 
さらに上の階で「春ららら市」をやっていました。
 
こんな感じで,悪天候にも関わらずにぎわっていました。
 
お馴染みの「ひめだるま」の看板も室内にありました。
 
「春ららら市」以外にクラフト関係の店もいくつか出ていました。その中で,面白そうな万年筆を売っているのを見つけてしまいました。ペン先の角度を変えると文字の太さを変えられる,トライ・アングルという万年筆です。この店で作っているわけではないのですが,店の方と話しているうちに欲しくなってしまい,買うことにしてしました。3500円ということで安くはないのですが,なかなか楽しそうです。
こんな感じでケースに入っていました。
 
こんな感じでいろいろな太さの文字を書くことができます。
筆ペン代わりに使ってみようと思います。
 


2013年4月6日土曜日

二日酔いから復活後,本日は春ららら市へ。途中で雨になりましたが,市内各地を再度花見

一つ前の書き込みのとおり,本日は二日酔いで午前中はずっと寝ていたのですが,午後からは回復したので,「まだ雨が降っていない。広坂緑地で春ららら市をやっていたはず」ということで,自転車で出かけました。

石川橋下から眺めるお堀通りの桜。この通り沿いの桜は毎年本当にきれいですね。
 
広坂緑地に到着しました。にぎわっていました。
 
このお店で棒茶を試飲
 
しいのき迎賓館前では古本市。眺めるだけにしました。
 
全体の雰囲気はこんな感じでした。
 
この店でコーヒーを買って飲んでみました。
とても飲みやすいコーヒーでした。
 
しいのき迎賓館内では,ハープの演奏が終わったばかり
これは造花の桜 
 
そのうちに雨が降って来て,傘を差す人が増えてきました。
もともと本日は,雨に備えて14:00までだったのですが,天気予報どおりになりました。
 
春ららら市はここまでにして,小雨の中,市内の桜めぐりをしました
(ちなみに,春ららら市ですが,明日は,雨が確実なのでしいのき迎賓館内で行うようです)。
まずは白鳥路の桜。
 
大手堀の桜
 
黒門前緑地の桜。この木は立派ですね。
 
そのまま浅野川まで行きました。中の橋付近です。
 
中の橋の上から撮影。向うに見えるのが浅野川大橋。
 

主計町 鏡花の道の桜
 
主計町茶屋街から浅野川を眺めてみました。
 
反対に浅野川大橋から主計町茶屋街を眺めてみました。
 
浅野川大橋付近の桜
 
花見の終点は梅の橋。向うに見えるのが浅野川大橋です。
 
天候が良いともっときれいに撮影できたのですが,小雨の中の桜というのも風情はあります。いずれにしても,金沢市内の桜めぐりは,自転車がいちばん便利ですね。

昨晩は夜桜見物の後,宴会。本日は完全に二日酔い。

この週末は日本中「春の嵐」ということで,急遽,金曜日の夜に兼六園周辺の夜桜見物をすることになりました。さすがに混んでいました。

兼六園下の様子です。
 
新装オープンした裁判所前の桜
 
石川橋と石川門
 
兼六園の真弓坂口です。ここで待ち合わせ。
屋台の光と匂いが気分を盛り上げてくれます。
 
兼六園はこの期間入場無料です。


夜桜見物開始。
ただし,私のカメラだとあまりきれいに写りませんでした。
 
桜だけでなく,松もきれいでした。
 
卯辰山方面を見下ろす辺りの桜です。
 
こちらは金沢駅方面です。
 
石川門の方に出てきました。この辺りは物凄い混雑でした。
 
兼六園周辺は雪洞だらけです。
この灯り光と桜の花を見ているだけで酔った気分になりますね。
 
その後,21世紀美術館横を通り抜けて...
 
最終的には柿木畠方面へ。堀の横の桜もきれいでした。
 その後,19:30から22:00ぐらいまで,某居酒屋で飲んでいました。
 
この日は,ついつい飲み過ぎてしまい,本日の午前中はずっと寝ていました。完全に二日酔いです。頭がクラクラしてどうなるかと思ったのですが,午後からは何とか回復しました。
 
3月の最終週から飲みに行くのはこれで4回目です。そういうシーズンなので仕方がないのですが,体調管理には気をつけたいと思います。