2011年6月12日日曜日

アルフォンス・ミュシャ展を観てきました。

この週末,金沢21世紀美術館としいのき迎賓館の2か所で行っていたアルフォンス・ミュシャ展を観てきました。実は,うちの奥様が,ミュシャの作品の大ファンで,主要作品のポスター,絵ハガキ,カレンダーや展覧会の図録などは既に自宅にあるのですが,アール・ヌーヴォーの雰囲気に浸ってみたくなり,見に行ってきました。

ミュシャの作品では,やはりパリで活躍していた時代のポスターや装飾的なパネルの数々が有名です。有名作品はほとんど揃っていたのではないかと思います。ただし,こういうポスターの場合,やはり一点ものの絵画に比べると稀少価値が違うところもあります。ミュージアムショップで販売していた複製写真や我が家にあるカレンダーと「大差ないかな?」などと思いながら観てしまいました。ミュシャは晩年に「スラブ叙事詩」 という,愛国心に燃えて描いた連作絵画を残していますが,芸術家としては,こちらの方が本当に描きたかったモチーフだったのかもしれません。

サラ・ベルナールなどの女性を描いたポスターや装飾パネルの方は,特に女性に人気が高いのですが(お客さんも女性ばかりでした),見ているうちに,日本の少女マンガの原型がこの辺にあるのかもしれない,と感じました。美しい女性の肖像の回りを滑らかで優雅な線と植物とが取り囲む,というのは,美の一つの典型なのかもしれません。

今回の会場は,21世紀美術館としいのき迎賓館の2か所に分かれていました。主要作品はほとんど21世紀美術館の方にありましたが,ラ・フォル・ジュルネのように,建物をハシゴするのは,なかなか面白いと思いました。しいのき迎賓館の雰囲気とミュシャのムードは,よくマッチするな,と思いながら会場を後にしました。

今回は,ミュージアムショップの方を楽しみにしていたのですが,絵葉書やしおりやカレンダー(大昔のカレンダーですが)は既に持っているので,結局は何も買いませんでした。個人的には,ミュシャの絵をデザインした缶入りのゴーフルのようなものでもあれば,買いたくかったのですが,残念ながらあまりめぼしいものはありませんでした。

このところ,21世紀美術館で現代美術を見る機会が多いのですが,ヨーロッパの時代の空気を感じさせる,今回のような展覧会も良いものだなぁと思いました。

2011年6月4日土曜日

この数週間は妙に忙しかったのですが,ようやく仕事が片づきはじめ,昨日の夕方はのんびりできました。

仕事もようやく片づいた昨晩,金沢百万石まつりが始まりました。中央公園では提灯行列をやっていたり,浅野川では灯篭流しをやっていたり,毎年恒例のイベントが行われているのを見ていると,「平和だな」と感じます。

その雰囲気に浮かれて,夕方からは,街なかに出かけてきました。 香林坊109で臨時の古本屋が営業をはじめていたので,どういう本が出ているか眺めてみました。あまり本は増やしたくはなかったのですが,何か味わいがあって気楽に読めそうな本がないかな,と探してみました。結局,1冊300円ぐらいの本を3冊買ってみたのですが, やはり,こういう探し方は電子書籍にはない良さかなという気がします。

このところ妙に早起きで,今朝などは4時30分に起きてしまいました。その中の1冊を読み始めてみました。指揮者の大町陽一郎さんの「楽譜の余白にちょっと」という本なのですが,岩城さんのエッセーに出てくるのと似たような時代を別の角度から描いている感じで,なかなか面白そうです。

この土日は,天候がよくなりそうなので,祭りの気分を味わいながら,読書をしようかなと思います。